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第7回「コロタイプ手刷りプリントのおもしろさ」展 今年も開催!

Posted by takumi suzuki on 19.2019 【コロタイプギャラリー】   0 comments   0 trackback
あっという間に第7回! 明日より開幕です!

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便利堂コロタイプギャラリー
会期:2019年6月20日(水)~7月5日(金) 13:00~18:00
休廊:土・日曜日

 皆さん、こんにちは! 恒例の社員コロタイプワークショップ展、「コロタイプ手刷りプリントのおもしろさ」展を今年も開催いたします。気が付けば、あっという間に第7回! 年を重ねるごとに、ますます社員の技術も、作品の質も向上しました! 明日より始まる展示の見どころをご紹介いたします!

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力作43点が出品されました

便利堂では、自社のコア技術であるコロタイプの魅力をより多くの人に知ってもらうため、まずは社員自らがコロタイプの魅力を知ろう!ということで、自分の手でコロタイプ作品をつくり、その難しさや奥深さ、技師の技術の高さを実感し、そしてものづくりの楽しさを体験する社員ワークショップを毎年開催しています。なんと! 気が付けば第7回! 思えば遠くに来たものだと、今年も力作ぞろいの展示を前にして感慨もひとしおです。というのも、今年は今までにも増してチャレンジングな作品が目白押しだからです。

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↓過去の作品づくりの様子はコチラ↓
第1回:http://takumisuzuki123.blog.fc2.com/blog-entry-32.html
第2回:http://takumisuzuki123.blog.fc2.com/blog-entry-66.html
第3回:http://takumisuzuki123.blog.fc2.com/blog-entry-86.html
第4回:http://takumisuzuki123.blog.fc2.com/blog-entry-99.html
第5回:http://takumisuzuki123.blog.fc2.com/blog-entry-109.html
第6回:http://takumisuzuki123.blog.fc2.com/blog-entry-114.html

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どこか例年と違う印象を感じていただけるでしょうか?

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なにかが違う。。。

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そう! カラフルな作品が激増したのです。

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コロタイプの版は1色刷なので、従来はブラック1色のモノクロ作品がほとんどでした。しかし、今年は1色刷でもセピアやブルーなど自分のイメージに合った思い思いの色で作品づくりを楽しんでいます。中には、1つの版に上半分と下半分とに違う色を入れ2色刷にしたり、何色も重ねた多色刷作品に挑戦したつわものも!

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これは、各社員の技術が向上したこともありますが、ひとつの大きな要因が2017年7月に開講したコロタイプアカデミーの影響があるかと思います。コロタイプアカデミーは、一般の方を対象にコロタイプを知り、学び、実践できる場を提供することを目的に開講しました。昨年は、受講した方々の作品を一堂に展示した1周年記念展も開催しました。
⇒過去記事:コロタイプギャラリー《便利堂コロタイプアカデミー開校1周年記念展》 開催中!

受講した方々の自由なアプローチ、独創的な作品作りにアカデミーの講師陣も刺激され、それらの対応力や指導に生かすノウハウも向上したのではないかと思います。またそうしたワークショップ作品を目にした社員の皆さんも、それらのアプローチを参考により自由に、自分の作品作りに取り組んだ結果ではないかと思います。


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最後にもう1点。会場の左端にひときわ大きな作品が展示されています。これはマイスター山本が、アカデミーに設置されている11×14インチ程度の作品が制作可能な版画用のプレス機でプリントした参考展示作品です。アカデミーでは、今回社員作品で展示されているはがきサイズのプレス機を基本に、さらに上級者には8×10インチの作品も制作できるコースも設けています。この11×14インチでのテストプリントも無事完成し、今後このサイズのコロタイプ作品もアカデミーで制作可能になる日も近そうです。

 
詳しくはコロタイプ・アカデミーのサイトをご覧ください。

www.academy.benrido-collotype.today

 以上、パワーアップした作品群をぜひその目でご鑑賞ください! これらの出品作から、社員と来場者の投票で優秀作品を決定いたします。皆さんの清き1票で便利堂創立記念式典(7月1日)の表彰の舞台に立つ社員が決まります。投票期間は6月28日正午まで。ご協力頂いた皆様には、コロタイプ絵葉書を1枚プレゼント! 会場でお待ちしております!



第7回「コロタイプ手刷りプリントのおもしろさ」展

便利堂コロタイプギャラリー
京都市中京区新町通竹屋町下ル弁財天町302番地

会期:2019年6月20日(水)~7月5日(金) 13:00~18:00
休廊:土・日曜日

国宝複製完成展示『水無瀬神宮の社宝』展開催中!

Posted by takumi suzuki on 18.2019 【今日のコロタイプ】    0 comments   0 trackback
今週22日(土)には、マイスター山本の講演会も開催!
@島本町立歴史文化資料館

2019年6月1日(土)-7月21日(日)

水無瀬神宮の社宝_1


京となにわが出会うまち「島本町」で国宝の複製がこのたび完成

 大阪府三島郡島本町は、京都の大山崎町と大阪の高槻市に挟まれた府境に位置しています。桂川・宇治川・木津川が山崎地峡で合流して淀川となる場所で、古くから京都盆地から大阪平野へ抜ける交通の要衝として栄えました。この島本町には、後鳥羽天皇を祀るために建立された水無瀬神宮があります。この水無瀬神宮には後鳥羽天皇ゆかりの宝物が国宝として2点伝わっています。このたび、島本町立歴史文化資料館ではこのふたつの国宝をコロタイプ複製され、完成記念展として「水無瀬神宮の社宝」を開催中です。⇒島本町HP:企画展のお知らせ


国宝「後鳥羽天皇像」と「後鳥羽天皇宸翰御手印置文」

P1030786本刷1

簡単にこの2件の国宝をご紹介します。ひとつは、上皇時代の後鳥羽天皇を描いた肖像画です。文武両道で、新古今和歌集の編纂でも知られる後鳥羽天皇は、承久3年(1221)に、鎌倉幕府執権の北条義時に対して討伐の兵を挙げましたが、この承久の乱で朝廷側が敗北したため、出家して隠岐に配流され、延応元年(1239)に同地で崩御しました。吾妻鏡などによれば、後鳥羽上皇が隠岐に配流される直前に、出家前の姿を藤原信実に描かせた像と伝わり、鎌倉時代似絵(にせえ)の代表作とされます。

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もう1点は、後鳥羽天皇が崩御直前の暦仁2年(1239)2月9日、隠岐の配所から寵臣藤原(水無瀬)親成に与えた置文です。置文(おきぶみ)とは、一族や子孫に対して、現在および将来にわたって遵守すべきことを書き記した遺書です。親成の奉公を賞して摂津国水無瀬、井内の両庄を与え、また両庄を天皇追善の料所とすることなどを記し、その内容を証するため御手印をも加えられたものです。この10日余り後の2月22日に天皇は崩御されます。この遺勅に基づき、藤原信成・親成親子が仁治元年(1240)に天皇の離宮旧跡に御影堂を建立し、祀ったことが水無瀬神宮の始まりです。

今後、この貴重な国宝が複製として島本町立歴史文化資料館で展示公開されます!


今週22日の土曜日には、マイスター山本の講演会も開催されます!

この展覧会開催を記念し、「世界最古の写真印刷技法 コロタイプ技法」と題した講演会を山本修が行います。6月22日(土) 14:00(受付13:30)~15:30です。ぜひお近くの方は足をお運び頂けますと幸いです。


国宝事典_1
(『国宝事典』(第4版)より)

この2点を含む国宝1115件を解説とカラー図版で紹介した『国宝事典』(第4版)が好評発売中です!  お近くの書店や便利堂各店舗でぜひお求めください!

2019年4月20日刊行 B5版・上製函入・754頁 定価:8,500円(+税)

くわしくは公式HP www.kokuho-jiten.comまで

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便利堂・春の展覧会企画 二本立て! 好評開催中!

Posted by takumi suzuki on 18.2019 【コロタイプギャラリー】   1 comments   0 trackback
HARIBAN AWARD 2018 受賞展@無鄰菴&同5周年回顧展@コロタイプギャラリー

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日増しに陽気が穏やかになる京都では、恒例となった京都国際写真祭「KYOTOGRAPHIE2019」 www.kyotographie.jpが先週より始まっています。今年で7年目を迎える「KG」ですが、毎年便利堂もいろんな形で参加しています。本年は、同フェスティバルのサテライト展示である「KG+」に2会場出展しています!


●HARIBAN AWARD 2018 グランプリ受賞者個展
エスター・タイヒマン Esther Teichmann “On Sleeping and Drowning”
@無鄰菴 2019年4月12日(金)-4月26日(金)

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この季節がやってまいりました、ハリバンアワードのグランプリ受賞者個展。
今年は、新緑の萠ゆる京都東山に位置する無鄰菴を会場にお借りし、昨年度の受賞者エスター・タイヒマンのコロタイププリント展を開催しております。

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写真中央:エスター・タイヒマン Esther Teichmann さん

タイヒマンさんが来日し、京都に滞在しながら便利堂のコロタイプ工房で制作をした2018年12月から早4ヶ月。コロタイププリントも額装や軸装といった完成の形を得て、無事に会場に並びました。

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どこかミステリアスな魅力の漂う彼女のイメージは、庭園にある小さな茶室に設置されました。手が届きそうだけれど届かない、微妙な距離感を保って鑑賞者の目に飛び込むと同時に、背後に聞こえる小川のせせらぎや、鳥のさえずりが、タイヒマンさんが挑戦する異空間の世界への逃避を可能にしています。一瞬ためらいを感じながらも、すっと引き込まれる感覚をお楽しみいただけたらと考えています。

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無鄰菴は、明治・大正時代の政治家山縣有朋の別荘として1894年に造営されました。庭園と母屋・洋館・茶室の3つの建造物が東山を臨むように配置され、庭園は山縣の指示に基づいて七代目小川治兵衛によって作庭されました。東山を借景に、里山の風景を彷彿とさせる小高い芝生や琵琶湖疎水から引かれた小川そのものを生かす景観は、眺めて楽しむのも良いですし、散策しながら丁寧に手入れされた植物の一つ一つを楽しむこともできます。また、1951年に国の名勝に指定されており、現在は世界中からの観光客が訪れています。

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【開催概要】
タイトル:エスター・タイヒマン Esther Teichmann ”On Sleeping and Drowning“
会期:2019年4月12日(金)-4月26日(金) 会期中無休
時間:9:00 - 18:00(17:30受付終了)
会場:無鄰菴 京都市左京区南禅寺草川町31番地
入場料:一般410円、小学生以下無料 

【作家プロフィール】
Esther Teichmann エスター・タイヒマン
写真や映像作品の制作だけでなく、執筆やキュレーションも行うアーティスト。2012年にイギリスのロイヤル・カレッジ・オブ・アートにて博士号を取得、現在は同校のキュレーター育成コースや歴史リサーチプログラムの責任者を務めている。2018年の国際フォトフェア「パリ・フォト」で大規模個展を開催し注目を浴びる。www.estherteichmann.com


●HARIBAN AWARD 5th Anniversary Exhibition
ハリバン・アワード5周年記念回顧展
@便利堂コロタイプギャラリー 2019年4月12日(金)-5月6日(月・祝)

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各国の写真家やアーティストから注目を集める国際コロタイプ写真コンペティション「HARIBAN AWARD」は、2018年に5回目の開催を迎えました。その5周年を記念し、過去のグランプリ受賞者5名のコロタイププリントを紹介する展覧会を開催しています。

会場の都合上、今回は各作家のコロタイププリントの全てを展示することはできませんが、作家の多彩な表現と個性を垣間見る事ができます。特に展示に使用される額や作品の支持体は個展の当時を思わせる設えとしていることもあり、その展示を知る人たちからは過去の個展を懐かしむ声が聞かれました。

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また、展示は作品の面白さやコロタイププリントの完成度の高さを楽しめるだけでなく、それぞれの作家に寄せられた審査員の言葉も併記しています。どの様な驚きと期待をもって、多数の応募者の中からその作家が選ばれたのか、審査の裏側を知ることもできます。共通して言えることは、コロタイプという大抵の作家が初めて体験することになるその技術が大きく生かされる作品が選ばれているということ。写真技術のありうる限りの精緻な描写や濃厚なハーフトーンを特徴とする作品、アーカイバル性の高い作品、そしてドキッとするようなテーマ性。暗室で実験的な制作を自ら掘り下げる作家表現にも焦点が当てられています。

HAIBAN AWARD 2018のグランプリ受賞者エスター・タイヒマンに寄せたデヴィット・キャンパニーの評には「特にその作家が新しい素材やプロセスを多く取り入れるならば、そこから何が生まれるか想像することは難しいが、審査員もまた、あまり知られていないような作家たちと同じようにワクワクしたいと感じている。つまり、タイヒマンが便利堂でどのような作品を作り上げるのか想像できなかったからこそ、より彼女への期待が高まったといえるかもしれない。」と締めくくっています。

HARIBAN AWARDをとおして作家が新たな視野を切り開くだけでなく、これら審査員の期待と同様に、便利堂コロタイプ工房の職人やスタッフたちも、個性あふれる作家の表現や希望を叶えるためにあれやこれやと試行錯誤を重ねます。この活動によって、普段の業務では感じえない世界観と繋がり、私たちこそが作家から様々な恩恵を受けていると改めて実感します。

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世界から向けられた真っさらなコロタイプに注がれる視線、HARIBAN AWARD 2019の応募もはじまりました。応募締め切りは2019年6月30日。今年はどんな作品が集まるのだろうか。応募を検討されている方は、ぜひこの機会にコロタイプギャラリーに足をお運びいただき、並ぶ作品に重ね合わせる様に、自分の作品が仕上がった様子をイメージしてみてください!
アワードの参加要項はこちら→https://benrido-collotype.today/collotype-competition/

【開催概要】
国際コロタイプ写真コンテスト HARIBAN AWARD 5th Anniversary Exhibition
会期:2019年4月12日(金)-5月6日(月・祝) 会期中無休
時間:11:00 - 17:00
会場:便利堂コロタイプギャラリー 京都市中京区新町通竹屋町下ル弁財天町 302
入場料:無料 

出品作家は以下のとおり
アヴォイスカ・ファン・デル・モレン Awoiska van der Molen (NL)
アントニー・ケインズ Antony Cairns (GB)
クラウディオ・シルバーノ Claudio Silvano (BR)
スティーブン・ギル Stephen Gill (SE)
エスター・タイヒマン Esther Teichmann (DE/US)


ハリバンアワード2018 グランプリ受賞者が京都にやってきました!!

Posted by takumi suzuki on 13.2018 HARIBAN AWARD   0 comments   0 trackback
Esther Teichmannさんが2週間の滞在で職人と一緒に作品を制作します。

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 とびきり輝かしい彩りをみせてくれた紅葉の頃もすぎ、師走となりました。アカデミーの溝縁です。便利堂社内も年末のあれやこれや、そして、もうすぐ迎えるゲストの事で盛り上がっていました! そしてついに今週より、そのゲストである2018年4月から開催された国際コロタイプ写真コンペティション“ハリバンアワード2018”のグランプリに輝いたエスター・タイヒマン(Esther Teichmann)さんが、京都にやってきました! 例年通り予定されている2週間にわたるレジデンスの間には、どんなドラマが待ち受けているでしょうか。

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今年11月のパリフォトにて、エスターさんの作品が一面にフューチャーされた壁面の前でレジデンスに向けて気合が入るマイスター・山本。

 レジデンスでは、コロタイプ職人と意見をかわしながら、コンペティションで選ばれた8枚のイメージをコロタイププリントに仕上げます。2週間という限られた時間の中で、欲しいトーンを導き出すことは、そう簡単ではありません。まして“コロタイプで作品をつくる”という体験は、大抵の作家にとっては初めてのことです。きっと彼女もどきどきしながら、京都の滞在を心待ちにしてくれていたと思います。

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写真中央がエスターさん

 さて、エスター・タイヒマンさんのことを紹介します。エスターさんは1980年に生まれ、現在はイギリスのロンドンに在住、Royal College of Art 芸術大学で教鞭をとりながら作家活動をされています。テキストも多く執筆され、その活動の一環として、展覧会を構成するキュレーターとしての役割も担っています。その幅広い活動領域は結果として、写真表現にとどまらない作家としての新しい価値観を生み出しています。 公式HPはこちら→http://www.estherteichmann.com/

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来年春開催の成果展会場予定である無鄰菴のお庭にて

 京都滞在を経て新しく生み出されるコロタイププリントは、成果展として2019年春にお披露目の予定となっています。会場は岡崎にある国指定名勝の旧山縣有朋別邸「無鄰菴」を予定しています。展覧会の詳細についてはエスターさんのレジデンスの結果報告とともに、あらためてお知らせいしたいと思います。

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©Esther Teichmann

 以下のインタビューは、便利堂でのレジデンスを前にその動機や期待について伺ったものです。ぜひご一読くださいませ。

Q. あなた自身についていくつかのことを教えてください。なにがきっかけで最初にあなたを写真へと導いたのでしょうか?

A. 私は沼地や湖や川に囲まれたブラックフォーレスト(黒い森)近くにある、ライン川渓谷の南ドイツの小さな村で育ちました。そこは夏の間はとても湿っているところで、夜には雷をともなった激しい嵐が吹き荒れたようなところでした。子供の頃に暗闇の中、私は父といっしょにバルコニーに静かに座り、嵐がやってくるのを見ながら、夕暮れの空を横切るコウモリとか、雷が一瞬青い森を照らし出す光景を見ていました。それらは言葉としてなかなか表現できないような様子で、私は興奮とピュアな喜びを感じていたのですが、おそらくそういったことが私を芸術家になりたいと思わせたきっかけだったと思っています。

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©Esther Teichmann

Q. 作品を作るためのあなたのアプローチの仕方、それによってあなたが探求しているテーマについて説明してもらえますか?

A. 私の作品は、心の中に抱いている故郷を思う気持ちとか、喪失や欲望や虚偽などにまつわる関係性を探求しています。架空のステージとして作り上げた幻想的なイメージの中で、被写体たちは喪失感を抱いた犠牲者でどこへもたどり着くことができません。彼らは暗闇の中にまぎれこんだり、逆に暗闇の中から抜け出そうします。滴り落ちるインクによって画面が塗りつぶされていたり、液体のように漆黒の夜の空間を思わせたりします。私の写真や映像や書いたものは、自伝的であったり、小説のようであったり、または神話的であったりして、そういった異なったフィールドを相互に行き来することでなにか別のものに変化させようとしているのです。私のアプローチの仕方とは、新しいやり方によって断片が再構成され拡大していき、画像や映像やストーリーがひとつになり、その世界が広がっていくというのが最も言い当てた説明となるでしょう。

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Q. あなたは便利堂の職人とコラボレートするために京都にいらっしゃるわけですが、自身自身の作品がどのようにコロタイププリントとして表現されることを望んでしますか? また、今回のハリバンアワード受賞によってあなたが最も楽しみにしていることはなんでしょうか?

A. 私は、写真史や写真のプロセスにとても興味を持っていて、今現在と想像上の未来との対話の中で、視覚的かつ物質的に時間と場所を行き来するような作業を行なっています。便利堂のアトリエにおいて、マスタープリンターたちと作業を集中してできるこのユニークな機会をとても光栄に思っていますし、心の底から楽しみにしています。また新作や書くことを思考を巡らすべく、あてどもなく京都の街を一人で歩き回ることも楽しみです。

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事前に準備したテストプリントを自然光の中でチェックするエスターさん


Q. この制作を通してアーティストとしてどんなことを得ることを望みますか?


A. 私はしばしば新しいプロセスを学んでいるのですが、そういったときは情熱がありかつ熟練した人たちといっしょに作業をしながら習得することが大切だと考えています。そのことは私にインスピレーションを与えてくれるばかりか、新しい作品のアイデアを与えてくれます。今回コロタイプによって、私の作品が新たなる姿になるであろうことに興奮を覚えます。

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エスターさんの社内向けレクチャー&トークショー。盛況のうちに終了しました。


Japonismes2018参加企画 『コロタイプによる琳派の美』展をパリで開催中!

Posted by takumi suzuki on 22.2018 【今日のコロタイプ】    0 comments   0 trackback
昨年に引き続きPARIS PHOTO 2018にも参加!

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皆さま、こんにちは!
ジャポニスム展担当の清です(上掲写真左)。この度、便利堂主催で、コロタイプの伝統と技術を紹介する展覧会をパリで開催することとなり、11月13日より展示が始まりました。さらに今回は、普段国内でおこなっているコロタイプワークショップも海外出張しましたので、それらの様子をご紹介します!

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まずはその前に、本展に先だって6日から開催されたパリフォトに昨年に引き続き参加しましたので、そのご報告から。
今年で22回目を迎えたパリフォトですが、便利堂は出版社セクションの「SE23」にブースにて出展し、深瀬昌久と2014年のハリバンアワード受賞者アヴォイスカ・ヴァン・デル・モレンとバスティアン・ウッド各氏の新作プリント、そしてソール・ライター、ラルティーグ、スティーヴン・ギル、植田正治、山本昌男各氏のポートフォリオを二卓のテーブルと壁面を使ってすっきりと展示することで、直に対話しながら接客ができる空間にしました。

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パリフォト担当者からの報告によると、今回のブースの場所が去年と同じスポットでわりと奥の方にあったにもかかわらず間口が広かったことと、そして去年訪れたヴィジターたちが覚えていてくれていたこともあって多くの人々がコンスタントに足を止めてくれ、持参した350冊の英文カタログも最初の2日間でほとんどなくなってしまったほどで、アカデミーの受講に関しての問い合わせも多数受けたとのことです。

また、便利堂の認知度が確実に上がっているということ、そしてコロタイプという技法とハリバンアワードに高い関心が集まっていることが今回のフェアを通してひしひしと感じられ、それを反映するかのように多くの著名な写真家たちと今後のプロジェクトに関してのミーティングも行うことができとても有意義だったとのことです。次の海外フェアの出店は来年2月にロッテルダムを予定しています!

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パリ日本文化会館(MCJP)1階ロビーをお借りして展示を行いました。入口を入ると、受付カウンター越しに風神雷神がお出迎え!

さて、本題です! Japonismes2018とは、日本とフランスの両国が連携し、芸術の都フランス・パリを中心として展覧会や舞台公演、その他さまざまな文化芸術を約8ヶ月間にわたって紹介する、大規模な複合型文化芸術イベントです。これは2016年5月に安倍総理大臣とフランスのオランド大統領(当時)の合意により実施が決定され、日仏友好160年を迎えた今年、7月から開催されています。Japonismes2018についてはこちら⇒公式HP

今回便利堂による展覧会が開催されている「パリ日本文化会館 La Maison de la culture du Japon à Paris」(MCJP)は、1997年に開館した世界最大の日本文化センターで、イベント期間中は情報を発信するセンター的役割を担っています。また「縄文-日本における美の誕生」展や「藤田嗣治」展などの展覧会も行われるなど、Japonismes2018の“中心地”とも言える場所です。

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『コロタイプによる琳派の美』展 紹介ページ(MCJPのHPより)

コロタイプは、1855年にフランス人のアルフォンス・ポアトヴァンによって原理が発見され、その後ドイツで実用化されました。しかし他の印刷技術が台頭すると、次第にコロタイプは世界からその姿を消していき、現在ではフランス国内でもコロタイプを知っている人は少なくなってしまいました。そのため、フランスの地で生まれ日本で発展したコロタイプを、このJaponismes2018に合わせ便利堂が主体となり、再びフランスの皆さまに技術と伝統を、日本の美「琳派」作品と共にご紹介しようというのが今回の眼目です。

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現在パリのチェルヌスキ美術館では「京都の宝―琳派300年の創造」展が開催しており、俵屋宗達の『風神雷神図屏風』がヨーロッパ初公開されていることから、そのサテライト展示として『風神雷神図 尾形光琳 夏秋草図 酒井抱一 筆』両面復元屏風を中心に、便利堂がこれまでに制作した琳派のコロタイプ複製を展示しています。さらに近年のコロタイプの活用の取り組みを紹介するため、写真のコロタイプ・プリントも展示しています。

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便利堂が主催する海外の展示は今回が初めてで、直前まで多くの困難がありましたが、無事に搬入を終え展示することができました。開催直後は人が少ないかと思っていましたが、館の入り口正面に風神雷神図が見えることや、同館の上の階で縄文展を開催していることなどから、多くの人に興味を持ってご覧いただいています。オープン数日で日本から持ってきた展示用のパンフレット類がほとんどなくなるなど予想以上の来場者数で、展示担当者としては嬉しい悲鳴を上げているほどでした…!もちろん、その後すぐに日本からパンフレット類を送り、既に補充してあります!

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さらに11月15日~17日の3日間は、同じフロアでコロタイプワークショップを実施しました。以前、ジュネーブで初めて開催して以来、2回目となります。今回は、“ジャポニズム”の代表的な作品である葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」と、便利堂と関係のある、パリにあるギメ東洋美術館所蔵の明治期に撮影された「サムライ」の写真を題材に選択。とくに葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」は、黒、茶、青、3色のインクを用意し、海外はもとより、手刷りワークショップでは初の多色刷りプリントをおこないました。

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初の試み、体験ワークショップでの多色刷

担当のマイスター山本は、「せっかくの海外ワークショップだからこそ来た人たちに喜んでもらいたい!」と気合十分、用意十分で、初日の準備段階からお客さんが来るなどの大人気!正直、どれくらいの人が来てくれるかと心配していましたが、実際に始まってみると3日間ほとんど人が途切れることが無いほどの大盛況で、常に人だかりの中でワークショップをしていました。

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何よりも印象深かったのは、ワークショップを体験する多くの人が笑顔だったことです。大人から子どもまで、見に来ては次々と「体験させてほしい!」と言ってくださり、コロタイプの仕組みについても興味深く聞いていました。また展示についても、熱心に見ている方が多く、いらっしゃった方からは「これがプリントなんて信じられない」といった言葉や、「まるで今描かれたかのようにリアルだ」という言葉を聞くことができ、コロタイプについての質問も多くされ、フランスという国の美術やアート、そして工房や技師に対しての情熱と愛情を感じました。

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便利堂主催の『コロタイプによる琳派の美』展は、12月1日(土)まで開催しております。パリにお住まいの方や、近くにいらっしゃった方は、ぜひご覧ください!

【展覧会概要】
展覧会名:『コロタイプによる琳派の美』 日時:2018年11月13日(火)-12月1日(土) 12:00-20:00
   ※日曜、月曜は休館日
場所:パリ日本文化会館(101 bis Quai Branly, 75015 Paris, France) 
展覧会のHPはこちらから⇒https://www.mcjp.fr/ja/agenda/lart-du-collotype-jp


プロフィール

takumi suzuki

Author:takumi suzuki
【コロタイプの過去・現在・未来。創業明治20年の京都 便利堂が100年以上にわたって続けているコロタイプ工房より最新の情報をお届けします】
Japanese:www.benrido.co.jp
English:www.benrido-collotype.today

カテゴリ

  • 【コロタイプとは? what is a collotype?】(1)
  • 【コロタイプ、やりませんか collotype academy】(15)
  • 【コロタイプで作品集をつくりませんか?】(1)
  • 【今日のコロタイプ】 (27)
  • 【コロタイプ技法解説 collotype process】(4)
  • 【コロタイプの歴史】(2)
  • 【古典印画技法 Altanative Process】(3)
  • 【コロタイプギャラリー】(30)
  • 【書棚のコロタイプ】(3)
  • 【コロタイプ技術の保存と印刷文化を考える会】(2)
  • 【法隆寺金堂壁画ガラス乾板保存プロジェクト】(3)
  • 【文化財を護る技―「認定保存技術」プロジェクト】(0)
  • 【メディア取材】(5)
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  • HARIBAN AWARD(8)

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