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複製で見る“原寸大”美術全集「美の記憶-よみがえる至宝たち-」展 開催中!

Posted by takumi suzuki on 20.2016 【今日のコロタイプ】    0 comments   0 trackback
“京都便利堂”が護ったコロタイプ” 今週23日まで!
平成28年9月16日(金)~10月23日(日) @高岡市美術館

高岡1

先月16日より、「美の記憶-よみがえる至宝たち- “京都便利堂”が護ったコロタイプ」と題した展覧会が富山県高岡市美術館で好評開催中です。本展は、便利堂創業130年記念事業として高岡市美術館の多大なご協力を得て開催が実現しました。期間中、多彩なイベントも開催され、多くの皆さまにご来館いただいています。この展覧会もいよいよ今週いっぱいの会期となりました。遅ればせながら、開催の実施報告をかねて、この展覧会の見どころをご紹介したいと思います。

高岡2

会場となる高岡市美術館は前田利長が建てた高岡城(現在は古城公園として整備されています)のほとりに、平成6年(1994)にリニューアル・オープンしました。鋳物の町として有名な高岡にふさわしく、金属工芸をはじめとして漆芸、絵画、彫刻など、あらゆる美術工芸分野より郷土にゆかりの深い作家の作品が数多くコレクションされています。

高岡3

村上隆館長の発案によって企画されたこの展覧会は、単なる文化財の「コピー展」ではなく、日本文化を代表する素晴らしい作品を、美術全集のページをめくるように明るい展示室でじっくりと観覧できて、なおかつ、原寸大の複製で実物大の作品と直接対面できるところがポイントととなっています。詳しい趣旨は、この展覧会を機に刊行した記念誌『時を超えた伝統の技-文化を未来の手渡すコロタイプによる文化財の複製』掲載の村上先生の寄稿文に記されていますので、ぜひご参照ください。

『時を超えた伝統の技-文化を未来の手渡すコロタイプによる文化財の複製』
『時を超えた伝統の技-文化を未来の手渡すコロタイプによる文化財の複製』 900円+税
くわしくはこちら→京都便利堂オンラインショップ


焼損前の「法隆寺金堂壁画」を
撮影したガラス乾板から
よみがえった迫力の十二面


高岡4

まず会場の第1室目に登場するのは、昭和24年に焼損した法隆寺金堂壁画の焼損前の姿を写した原寸大コロタイプ複製全12幅です。軸装に仕立てられた同壁画複製は、高さが3m以上あり、なかなかこの複製を展示できる機会はありません。金堂の内陣にいるかのような少し照明を落とした展示室にスポットで壁画が浮かび上がります。しかも全12幅、さらには法隆寺金堂と同じ配置で展示されるという、広くて天井の高い展示室を持つ高岡市美術館だからこそ実現できた素晴らしい空間です。我々便利堂の社員も、12幅をこのような形で一同に観る機会はめったになく、その壮観な姿に感動しています。

法隆寺金堂壁画コロタイプ複製についてくわしくはこちら→「法隆寺金堂壁画とコロタイプ」


時代を超えて
再び巡り合った
“琳派”の二人の表裏


高岡 10月8日(3)
10月20日 村上館長と弊社西村によるギャラリートーク

第2室では、尾形光琳筆「風神雷神図屏風」復元複製里帰り実行委員会によって昨年完成し、本年春に京都府に寄贈された「光琳・風神雷神、抱一・夏秋草図」の両面屏風が迫力のお出迎え。光琳の「風神雷神図」を讃えて「風」と「水」を主題に描いた抱一の「夏秋草図」は、もとは同じ屏風の表裏でした。現在は作品保存のために別々の屏風に仕立て直されている二つの作品を、コロタイプ複製にすることで再び本来の姿でご覧いただけます。
両面屏風復元複製プロジェクトについてくわしくはこちら→光琳「風神雷神図」抱一「夏秋草図」両面屏風玻璃版複製完成!


カラーコロタイプの探求によって
長大な絵巻物を再現し
魅力をゆっくりと楽しむ


高岡5

第2室にはその他にも絵巻物や文書などの複製を一堂に展観。これら20数点の展示複製のオリジナル作品は、ほとんどが国宝か重要文化財に指定されています。御堂関白記(原本:陽明文庫)、東寺百合文書(原本:京都府)、伴大納言絵詞(原本:出光美術館)、鳥獣人物戯画(原本:高山寺)など、普段は目にする機会も少なく、限られた場面しか展示されない名品の巻物が、スペースの許す限り長く長く繰り広げられています。みなさんじっくりとご覧になっています。

高岡 10月8日 (2)
10月20日 ギャラリートーク

第3室は明治から昭和初期まで使用していたコロタイプ印刷機や、コロタイプで使う材料、和紙の原料と製品、明治時代の絵はがき、コロタイプの複製の意義や工程を説明したパネルなどを展示しています。


多彩な関連イベントも実施

■「高岡の夏」写真コンテスト&手刷り体験ワークショップ
9月24日(土)13:30~15:00 高岡市美術館地階ビトークホール

高岡 9月24日WS(5)

関連イベントとして“高岡の夏”をテーマに、自分で撮影した写真のコロタイプ刷を体験するワークショップが開催されました。市民の方々から9作品が応募され、自作写真を刷っていただきました。

この日参加していただいたのは見学者も入れて15名ほど。写真愛好家が多い土地柄か、いずれも高岡の夏を切り取った力作ばかりでした。コロタイプ技法の説明を受けるのもそこそこに、「すぐに刷ってみたい」という皆さん気持ちが伝わってきました。街角の商店、高岡を代表する名刹瑞龍寺、雨晴海岸、高岡のお祭の風景など、高岡の夏を象徴する写真が集まりました。最初はうまく行かなかった刷りも、山本をはじめとした便利堂スタッフのアドバイスによってだんだんと上手になり、皆さん、最後は納得の逸品を仕上げていただきました。

高岡 グランプリ作品

そして、9作品の中からもっとも輝く1点が選ばれました。さすがは鋳物の町高岡です。鋳物工場を撮影した梅木宏真さんの作品がグランプリに選ばれ、「美の記憶」展の図録がプレゼントされました。刷り上がった9作品は「美の記憶」展開催中は美術館のロビーで展示されています。

■京都文化博物館学学芸員の長村祥知氏による特別講演会
「御堂関白記と花園院宸記の魅力-巻子本日記とコロタイプ複製」
10月2日(日)14:00~15:30 高岡市美術館地階ビトークホール

長村講演3
長村祥知学芸員

平安時代の貴族、藤原道長の日記『御堂関白記』、そして鎌倉時代の花園天皇の日記『花園院宸記』。長村氏には、歴史研究の上で貴重な史料である二つ日記の魅力について、展覧会の内容に合わせてお話しいただきました。当日は50名ほどの聴講者がありました。地元で古文書の勉強をされている方や歴史愛好家の方々があつまり、皆さん最後まで熱心に講演を聞いておられました。

第2室御堂関白
「御堂関白記」

長村氏はまず、紫式部筆の『源氏物語』のオリジナルが存在しないことを例に挙げ、日本独特の「書写の文化」について説明されました。写本・活字・翻訳は多数あれど、それを納める「器」は可変的であること、加えて、実物としての視覚的・形態的意義の重要性から複製が果たす役割の大きさを説かれました。特に、巻物に書かれた墨書の濃淡や本紙の継ぎ方(たとえば、どこに切断箇所があり、どこに新しい紙が継ぎ足されているかなど)から知り得る真理があることに触れ、オリジナルが公開され、それを熟覧することが如何に大切であるかを説明されました。

長村講演1
講演会では実際の複製を見ていただきながら、普段あまり目にすることない巻子の裏面に書かれた紙背文書についても判りやすく説明していただきました

しかしオリジナルの公開には制約があります。このような状況の中での複製づくりの意義が何処にあるのかを判りやすく話していただきました。つまり複製の良し悪しは職人の技術の熟練度や監修者・発注者の判断や注意力に左右される一方で、長期展示が可能、1ヶ所に占有されない、体系的な展示が可能、復原製作が可能。災害等のオリジナル亡失への備え。明るい場所での展示が可能。制作時のオリジナルの姿を記録できる(経年変化のチェックにつながる)ことなどを紹介されました。加えて、ご自身が学生時代に『花園院宸記』のコロタイプ複製で学んだエピソードを紹介されつつ、研究者個々人にとって熟覧と接触調査の機会が増加することで、後進の育成にも繋がる点を強調されました。ここからは『御堂関白記』と『花園院宸記』の魅力についての熱い語りとなりました(この話はまた別の機会に)。

■二人のスペシャルトーク 村上館長×西村寿美雄
10月8日(土)14:00~15:00

高岡 10月8日(4)
 
関連イベント第3弾として10月8日、高岡市美術館の村上隆館長と便利堂の西村寿美雄の2人が、展覧会会場を巡りながらギャラリートークをおこないました。当日はおよそ30名の方々にお集まりいただきました。1時間という限られた時間の中でのギャラリートークでしたが、途中退場する方もみあたらず、みなさん、最初から最後までとても熱心に聴講していただきました。

第1室の法隆寺金堂壁画のコロタイプ複製からスタート。これらの複製が昭和12年製であることや、壁画の配置が法隆寺の金堂とまったく同じであること。これは高岡市美術館の展示室の広さがあってこそ実現したことで、とりわけ館長が部屋手前の2面の仮設壁を作ったことが金堂再現につながったことを説明されると、多くの方々から感嘆の声が上がりました。また、ギャラリーの中にはプロの表具師も参加されていて、当時の表具技術のレベルの高さに驚かれていました。村上館長は説明の中で、この第1展示室をおもわず「このお堂は…」とおっしゃられました。後で参加されていた研究者より、「お堂と表現するのはもっともなことで、まさにこの展覧会を象徴する言葉ではないか」とのコメントをいただきました。

続いて第2室。入口に立ちはだかる尾形光琳の「風神雷神図屏風」の複製にみなさん息を呑んでおられました。この風神雷神と、屏風の裏面にある酒井抱一が描いた「夏秋草図屏風」との関係を説明させていただくことで、よりみなさんの興味が深まったようでした。

展示複製一つひとつを概観的に説明するとともに、館長と西村の2人から、複製であるからこそ実現できた点、ここが本展の肝になるところなので丁寧かつ強調して説明しました。明るい展示室、極端に照度を気にする必要はないこと。全巻(巻物の最初から最後まで)通しで鑑賞できること。オリジナルの展示ではゆっくりと鑑賞できない名品が時間をかけてじっくりと鑑賞できること。めったに目にすることができない文化財を、露出展示で間近に観られることなどをお話しさせていただきました。

第3室1

一応、第2室をもってギャラリートークは終えましたが、コロタイプの資料類を展示した第3室に移り、お客さんの個別のご質問にお答えする時間を作りました。予想以上にコロタイプ技術をもっと具体的に知りたいという方が多く、出来る限り判りやすく説明させていただきました。特に、コロタイプ技術を支えていただいているコロタイプ専用インキや手漉き和紙、ガラス板、インキを練る鋼性のヘラなど、その全て特注品であり、これらの技術的な支援なくしてはコロタイプ技術が成り立たないことを説明させていただくと、「次の世代に伝えないといけない技術ですね。是非頑張って下さい」との励ましのお言葉を多数頂戴しました。

■親子で刷り体験「チョウジュウギガ/うさぎのウ」
10月15日(土) 13:30~15:00

高岡6

土曜日ということもあり、10組の親子のみなさんが参加されました。



会期は残り少なくなりましたが、是非ひとりでも多く方にご覧いただきたいと思います。




コロタイプギャラリー次回展のお知らせ 「鉄斎と便利堂」展

Posted by takumi suzuki on 19.2016 【コロタイプギャラリー】   2 comments   0 trackback
富岡鉄斎生誕180年・便利堂創業130年を記念して開催!
2016年10月22日(土)~11月11日(金) 11:00~18:00 期間中無休 @便利堂コロタイプギャラリー

鉄斎展

fujioka.jpg

ご無沙汰しています、コロタイプギャラリー支配人の藤岡です。
しばらく支配人代理に任せっぱなしでしたが、今回は私から秋季企画展のお知らせです。

今回のテーマは鉄斎!
本2016年は、富岡鉄斎生誕180年、そして便利堂創業130年の当年です。これを記念し、そのままですが・・・「鉄斎と便利堂」展を開催します。今週22日土曜日から来月11日まで会期中無休です!

鉄斎21

近代文人画の巨匠・富岡鉄斎(1836-1924)は京都に生まれ、幼い頃から国学、儒学、仏教等の学問を広く修めます。書画にも親しみ、89歳で亡くなるまで、多くの作品(仙境図などの山水画、中国や日本の故事・古典に取材した人物画や神仙画、風俗画、花卉・鳥獣画など多岐にわたる)を世に送り出しました。便利堂が創業したのは、富岡鉄斎が50歳の頃。ご存知のように、これ以降、歳を経るにつれて鉄斎の創作は質量ともに、どんどん高まっていきます。おなじ京都、というよりも、新町竹屋町の便利堂と室町一条の鉄斎宅はとても近所で(徒歩10分!)、当然のように交流がありました。

『文藝倶楽部』
『文藝倶楽部』第1号 明治21年 便利堂発行 (右:鉄斎「天橋立」部分拡大)

「京都の山水」
『京都の山水』 明治36年 便利堂発行 (題字:富岡鉄斎 画:竹内栖鳳)

鉄斎と便利堂の交流は、おそらく、便利堂が明治21年に刊行した雑誌『文芸倶楽部』の表紙絵を寄稿してもらったことに始まります。その後も刊行物の題字を依頼するなど関係はつづき、大正時代つまり鉄斎の円熟期には、数多くの画集制作を受注するようになります鉄斎も、会心の作が出来上がると、ただちに便利堂の写真技師を自宅に呼び撮影を注文します。撮影は作品だけではなく、鉄斎夫婦や一家の撮影をおこなうほど親密な関係であったと伝わっています。

3写真
鉄斎と家族(右から2人目の少年が孫で鉄斎美術館初代館長となる富岡益太郎) 大正9年(1920)頃 便利堂撮影

たとえばひとつに、「不敬事件」で国内を流浪していた内村鑑三を、便利堂創業者・中村弥二郎が明治28年から1年間、中村家の離れを住まいとして提供し、その後も深い交流をもったことは以前にもお伝えしたとおりですが(コロタイプと絵はがき:明治期の便利堂 美術絵はがきことはじめ http://takumisuzuki123.blog.fc2.com/blog-entry-36.html)、その京都時代の内村鑑三は糊口をしのぐために鉄斎の長男・謙蔵の英語教師をしていたのは、便利堂が仲を取り持ったと考えるのが自然です。

本展では、明治の創業間もないころより始まった鉄斎と便利堂の縁、深いつながりについて、コロタイプ複製を中心に鉄斎原画や資料類などの数々をご紹介し、知っていただきたいと考えています。展示のみどころをご紹介します。


1、鉄斎原画

観瀑滌心図
富岡鉄斎筆「観瀑滌心図」 大正3年 便利堂所蔵

こうした親密な関係をうかがい知ることができるのが、鉄斎本人から便利堂に贈られた原画作品であり、これら作品の一部は便利堂に現在も所蔵されてます。そのうち最も優れた1点が「観瀑滌心図(かんばくてきしんず)」です。普段は京都国立博物館に寄託している作品ですが、本展で特別展示します。もちろん初公開です。

5軸裏ならびに箱書

賛が「瀑布天落」に始まるように、まさに天から降りそそぐようなしぶきがこちらまで飛んできそうなほどの豪快さを感じさせます。箱書「大正参年大暑日。為便利堂主。鉄斎画并自題」より、大正3年(1914)の「大暑」の日(7月23日頃)に制作して便利堂に贈られた作品であることがわかります。鉄斎79歳の作です。軸裏には「拙畫聊答撮影之労(この絵は撮影の労に対するほんの気持ちです)。便利堂様。富岡鉄斎」と添紙が貼られています。真夏の盛り、何か大掛かりな撮影の依頼があったのでしょうか、汗みずくの写真技師たちの奮闘をねぎらい、その御礼として、この見ているだけで涼しくなる作品が贈られたのです。

その他の原本展示:
・「陸羽図」大正4年(1915) 80歳 所蔵:便利堂
・「大國大神神影」大正4年(1915) 80歳 所蔵:便利堂
・「梅花図」大正10年(1921) 86歳 所蔵:便利堂


2、画集

2画集1

前述しましたように、便利堂は大正時代より鉄斎の画集制作を数多く手掛けており、この時代の画集としては、次の5冊があります。モノクロ図版はすべてコロタイプで和綴じ本です。もちろん100年近く前の図版が鮮明に残っています(これが本当の「100年プリント」です!)。

・『鉄斎画賸』 大正2年 発行:中村梧一
・『掃心図画』 大正10年 発行:髙島屋呉服店美術部
・『米寿墨戯』 大正13年 発行:髙島屋呉服店美術部
・『鉄斎先生遺墨集』(上・中・下) 大正14年 発行:便利堂

8試筆帖2
・『鉄斎先生試筆帖』 大正15年 発行:便利堂

大型本が多いのですが、ここで紹介したいのは、とても小ぶりな『鉄斎先生試筆帖』という画集です。葉書大の作品図版が15点収録されています。これがどういった本なのか、「便利堂主」による奥書を抜粋します。

10a奥書

「故富岡鉄斎先生、明治四十三年末弊堂の新年絵葉書用として勅題の一幀を恵与さる、而して爾来年々継続して芳情は遂に逝去の年に迨ひたり。洵に先生の殊恩にして恐らく他に類例を見ざるの光栄なり。乃ち、之を集めて一巻を作る。これ実に先生試筆の年譜にして先生の進境老熟の順序を知るの好資料たり。成るに及んで恭しく先生の霊前に捧げ又同行の士に頒つ。
大正乙丑菊月創業二十周年の日    便利堂主謹識」

試筆帖M432
富岡鉄斎筆「寒月照梅花」 明治44年勅題 (『試筆帖』より)
奥書にある明治43年末に書き下ろされた新年絵はがきの最初。残念ながら絵はがきは現存せず。 


これによると、本書は大正14年(1925)、鉄斎が亡くなった翌年に出版されています。便利堂が鉄斎に注文購入していたのか、本当の意味で鉄斎から「恵与」されていたのか、厳密なやりとりは不明ですが、明治43年(1910)より鉄斎最晩年までの15年間にわたり、新年絵はがき用として便利堂のために描き下ろしてくれていたことは確かです。おそらく鉄斎には多方面から「新年の勅題で」などと数多くの注文が寄せられていたでしょうし、また自ら描き贈ったことが想像できますが、明治43年から毎年、15年も欠かさずに描いてくれたのは、鉄斎が便利堂に特別な思いを持っていたからこそで、きわめて深い関係にあったことがうかがえます。残念ながら、この『試筆帖』掲載の15点の原画は便利堂には伝わっておらず、鉄斎美術館がそのうちの3点を所蔵するほかは、所在がわかっていません。

9a松上鶴
明治四十五年勅題「松上鶴」の年賀状と『試筆帖』掲載図版。この年賀状は、宛名に鉄斎の長男・謙蔵の名前が刷りこまれたバージョンも存在しており、便利堂での販売用と富岡家用を兼ねて制作されていたと思われる。絵はがき所蔵:清荒神清澄寺 鉄斎美術館

また奥書には「創業二十周年の日」とありますが、これは明治20年の便利堂の創業ではなく、明治38年(1905)便利堂コロタイプ工房の開設の年を指しています。この便利堂主とは、中村家三男・田中伝三郎であり、まさに本書発行のこの年に長兄・弥左衛門より代表を承継し3代目に就任したばかりでした。その伝三郎が、コロタイプ工房の開設を便利堂の「創業」と考えたとすれば、私たちにとってはそれも興味深いところです。おそらく、創業時の「書店事業」、2代目弥左衛門時代の「絵はがき事業」、そしてそれに続く「コロタイプ事業」のスタートが伝三郎にとって第3の創業と位置付けられていたのでしょう。

試筆帖T1
左上より大正2年以降の年賀はがき。一部、木版色刷りのカラー版も制作していたことがわかる。いずれも所蔵:清荒神清澄寺 鉄斎美術館


3、コロタイプ複製――鉄斎と清荒神そして便利堂

聚沙為塔図
「聚沙為塔図」大正6年(1917)82歳 コロタイプ複製(80%縮小) 原本・複製とも清荒神清澄寺 鉄斎美術館所蔵

兵庫県宝塚市に、真言三宝宗大本山の清荒神清澄寺というお寺があります。このお寺では、先々代の法主が晩年の鉄斎と交流を結び、作品蒐集を始め、鉄斎作品の所蔵数は2000余点、日本一のコレクションで知られ、昭和50年(1975)には、境内に鉄斎美術館を開館します(http://www.kiyoshikojin.or.jp/museum/)。

清澄寺と便利堂は、やはり鉄斎を通じて出会いました。最初の仕事は『鉄斎先生墨宝』と題する、コロタイプ版250ページにおよぶ和綴じの豪華画集(大阪市立美術館展覧会図録)制作です(上掲、画集図版参照)。奥付には、「昭和十一年十一月廿七日発行、清荒神百錬会編纂、印刷者佐藤浜次郎、発行所便利堂」とあります。本展では、画集とともに当時のコロタイプ原版も展示します。

月ヶ瀬図巻
 「月ヶ瀬図巻」50歳代 コロタイプ複製 原本所蔵:奈良市 複製所蔵:清荒神清澄寺 鉄斎美術館

以降、収蔵鉄斎作品の撮影、鉄斎美術館の宣伝物受注、展覧会の図録制作などにあたりました。鉄斎作品のコロタイプ複製による記念品や便利堂が販売する複製商品も数多く制作させていただき、昭和40年代からは『鉄斎研究』という研究書の編集・発行のお手伝いをするなど、現在に至るまで、まるで家族のような付き合いをさせてもらっています。

今回の展示にも多大なご協力をいただき、「聚沙為塔図(しゅうさいとうず)」はじめ、清澄寺の法要記念の扇子など、便利堂が制作したコロタイプ複製、前述の『試筆帖』掲載の新年絵葉書(残念ながら便利堂には数点しか残っていません)をお借りし、展示します。ぜひご覧ください。

その他の複製:
・「平安勝景図」扇子 富岡鉄斎生誕150年記念 所蔵:清荒神清澄寺 鉄斎美術館
・「花中君子図」扇子 本堂解体修理落慶記念 所蔵:清荒神清澄寺 鉄斎美術館
・「仏法僧鳥図(箱書共)」扇子 弘法大師入定1150年御遠忌記念 所蔵:清荒神清澄寺 鉄斎美術館
・「昇天龍図」 便利堂複製商品 原本所蔵:清荒神清澄寺 鉄斎美術館
・「朝晴雪図」 便利堂複製商品 原本所蔵:清荒神清澄寺 鉄斎美術館
・「瓢中快適図」 便利堂複製商品 原本所蔵:清荒神清澄寺 鉄斎美術館

以上、一部ですが、みどころをご紹介しました。鉄斎と便利堂の関係をあらわすエピソードは、もっとあるような気がしていますが、ひきつづき資料の整理にあたり、興味深い資料が出てきたら、報告します。これまでのコロタイプのギャラリー展示とは少し趣がちがいますが、「今年やらなければいつやる!(今でしょ!)」という記念展です。チカラ入ってます!ぜひお越しください。



コロタイプギャラリー秋季展
富岡鉄斎生誕180年・便利堂創業130年記念
「鉄斎と便利堂」

2016年10月22日(土)~11月11日(金)
11:00~18:00 期間中無休
協力/清荒神清澄寺・鉄斎美術館



第4回「コロタイプ手刷りプリントのおもしろさ」展、受賞結果発表!

Posted by takumi suzuki on 13.2016 【コロタイプギャラリー】   0 comments   0 trackback
現在、好評展観中! 今週15日まで!
2016年6月23日(木)~7月15日(金) 11:00~18:00 ※土・日曜日、休廊

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平島

ギャラリー支配人代理の平島です。

便利堂社員によるワークショップ成果展「コロタイプ手刷りのおもしろさ」の第4回展はもう見ていただけましたでしょうか!? お待ちかねの投票の結果選ばれた上位優秀賞者の受賞発表です! お気づきかもしれませんが、いつもの受賞発表より、ちょっぴりゴージャスなような・・・・

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この7月1日、便利堂は創業130年を迎え、ささやかながら記念祝典を開催しました。この場で、第4回「手刷り展」の表彰式が行われました。

会場風景22

出品数52点、投票者51名(投票総数151票)です。⇒全出品作の画像はこちら

第3回の受賞発表記事の最後に「来年は創業130年。さらに充実した展示をお楽しみに!」…と書いていた通り! 全出品画像を見て頂くと分かるように今年は展示会初の着彩コロタイプが現れました!そしてモノクロ作品は刷り方が美しく、黒の中の諧調や線の細やかさにも大注目なものが多かったという印象です。

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本展の見所の三本柱はズバリ

・写真の写し方
・コロタイプの刷り
・写真とマッチしたタイトル付け

かと思います。美を専門に扱う会社ですが、創作することに関しては不慣れな者がほとんどです。不慣れながら、毎回の展示会に刺激を受け作品の質はメキメキ上昇! コロタイプギャラリーには過去の展示会の作品もファイリングしていますので合わせてお楽しみいただけたらと思います。

そしてfacebookに反応をしてくださる方には毎度大大大感謝です!!! スマホで撮った写真では肝心のコロタイプの唸る良さがお伝えしきれないので、ぜひ足をお運びいただけたらと思います! 今月15日まで開廊してます!

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さて、前回ブログ・Facebookにてご案内しておりました展示作品の優秀作の投票期間が先月30日に終了しました。貴重な一票をご投票くださった皆様、ありがとうございます!

嬉しいコメントも頂戴しているので一部ご紹介させて頂きます。

・奥行きや雪の表現がとてもキレイでした!
・皆さん年々すばらしく上達されていますね。

前置きはこのくらいに。


★結果発表★

それでは開票および結果発表の様子をご報告いたします。

⇒第3回の受賞の様子はこちら
⇒第2回の受賞の様子はこちら
⇒第1回の受賞の様子はこちら


■得票数第3位「グッドプリンター賞」(6票)

寺谷さん1

題名:雪の朝   寺谷友美さん(京都国立博物館ミュージアムショップ・スタッフ)

teratani.jpg

来廊者コメントで「奥行きや雪の表現がとてもキレイでした!」と頂いていた通り雰囲気がありますね。寺谷さんはなんと4回開催中、受賞3回目!! 文句なしの実力者です。


■得票数第2位「敢闘賞」(7票)

福田さん1

題名:橋のある風景   福田直子さん(美術はがきギャラリー京都便利堂神保町店・スタッフ)

敢闘賞 福田さん1

正方形に切り抜かれて印象的な、まるで絵のような写真。
面白い!無駄がない!と大好評でした。


■コロタイプ営業会議選「ユニーク賞」

増尾さん1

題名:線香花火   増尾麻黄さん(美術はがきギャラリー京都便利堂神保町店・店長)

ユニーク 増尾さん1

ユニーク賞とは、得票数には関係なく事務局がイチオシの作品を選出します。改めて作品全体を見回して目が回りました。「ユニークってなに!?」 1つに絞るのが難しかったのですが、ユニークなタイトルと被写体がバッチリ当てはまっていたこちらに決定! 刷りも美しいです!


■社長が独断で選ぶ「社長賞」

松崎さん1

題名:Confinement   松崎真也さん(コロタイプ工房・工房長代理)

社長賞 松崎さん1

ペンギンがキラキラした幻想の世界にいるような作品!しかしタイトル・Confinementの意味は「監禁状態」。水族館でしょうか。「人間から観る世界は愉快でも、ペンギンにとっては・・・?(松崎氏談)」と、皮肉を込めたタイトル付けが奥深く、一層魅せられました。

社長講評「絵的にとても美しく印象的でした。てっきり若い女性の作品だと思っていたのですが・・・。(あとで本人に確認したら娘さんの作品と白状しました。ゴースト作家禁止ですが今回は大目にみます!)」


■得票数第1位「最優秀賞」(8票)

が、なんとお2人いらっしゃいます!

白水さん1

題名:西成BLUES   白水絵耶子さん(コロタイプ工房・プリンター助手)

最優秀 白水さん1

「この作品見てたら笑顔になるわあ〜」とアツいファンが数名いた模様!! 撮影する側の視点が面白いですね!

石部さん1

題名:山の天気   石部祐亮さん(コロタイプ工房・プリンター)

最優秀石部さん1

まず作品を見て、タイトルを見て、また作品を見返すとじわ〜とコップの水滴が増えたような錯覚さえする!? 巧妙で印象的な作品です!

最優秀賞の2人はコロタイプ工房のスタッフです。石部さんは長年の経験もあり慣れていて、1〜2枚目で思い通りに刷り上げてしまったとのこと。一方白水さんは納得するまで刷り続け、そして見事に2人ともに最優秀賞に輝きました。このワークショップの話を白水さんから(授賞式前日に!)聞いていた私は2人とも1位だよと言いたくてたまらず、、でも、でも言いませんでしたッ!

授賞作品はどれも素晴らしいですが、今回も票が全体に満遍なく散らばり、かなりの接戦でした。カラー作品の登場により来年はどうなるでしょうか?どうぞお楽しみに。



会期 2016年6月23日(木)~7月15日(金)
11:00~18:00 ※土・日曜日、休廊

お問い合わせ先 株式会社便利堂 075-231-4351(代表) ※平日9:00~18:00
便利堂ホームページ http://www.benrido.co.jp/
Twitter @kyotobenrido

コロタイプギャラリーのfacebookやってます!

管理人は平島です! こちらもぜひフォローお願いします!
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《コロタイプギャラリー支配人(代理)より次回展のお知らせ》第4回「コロタイプ手刷りプリントのおもしろさ」展

Posted by takumi suzuki on 22.2016 【コロタイプギャラリー】   0 comments   0 trackback
ついに手刷りプリントもカラーに進化!? 恒例の社員展、明日より開催いたします!
2016年6月23日(木)~7月15日(金) 11:00~18:00 ※土・日曜日、休廊

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コロタイプギャラリー支配人代理の平島です。お待ちかねの第4回「コロタイプ手刷りプリントのおもしろさ」展が明日23日から開催されます!!


「コロタイプ手刷りプリントのおもしろさ」展とは・・・

コロタイプは熟練の職人技を要する表現方法であり、作家の作品づくりや博物館のレプリカなどに用いられますが、便利堂では一般の方々にその魅力やおもしろさを知っていただき、より身近に楽しんでいただくために、手刷りプリントのワークショップの開催に取り組んでいます。本企画展は、創業記念日に合わせ、便利堂社員一人一人がコロタイプへの理解を深めるべく、各自の作品を題材に作成した手刷りプリントを展示します。

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今年も期間限定でコンテストを行います。6月30日正午まで投票箱を設けていますので、是非ご来廊・そしてご投票ください! 作品の投票にご協力頂いた皆様には、濱谷浩氏のコロタイプ絵葉書を1枚プレゼント!(6月30日(木)の正午まで) 高得票作品は7月1日の創業記念日で表彰し、後日ブログで発表させて頂きます。

↓過去の作品づくりの様子はコチラ↓
第1回:http://takumisuzuki123.blog.fc2.com/blog-entry-32.html
第2回:http://takumisuzuki123.blog.fc2.com/blog-entry-66.html
第3回:http://takumisuzuki123.blog.fc2.com/blog-entry-86.html


試行錯誤の中にもスキルアップが!

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第4回目を迎える今年は便利堂創業130年の記念すべき年です。各自、130年の歴史を振り返りながら作品制作に励み!?会場がアツい。熱気がすごい。創作意欲が伝染していっているのが分かります。

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ベテランの目にもとまらぬローラーさばき・・・・・慎重~な新入社員

今年も工房の熟練スタッフのアドバイスは(基本)なしで大いに苦しみ、大いに楽しみました。
いつもコロタイプの良いところばかりを書いているので、回を重ねるごとにブログで何を書こうか迷います…。ので、今回は手刷りプリントへの理解を深めて頂くべく、生みの苦しさをお伝えできたらと思います。


ハプニング集

■その1 作品が表れない!?

水とグリセリンでゼラチン膜が柔らかくなったコロタイプの刷版!
いよいよお楽しみのインキングです。

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楽しみにローラーをかけると・・・・・作品がない・・・・・!?

意気消沈の熱血営業マン。間違えて刷版の裏面でローラーを転がしていたようです。すごく初歩的なミスですが、熟練スタッフが居なければ刷版の表裏の見極めすら難しいのです。

■その2 インクが乗らない・・・・・

これ、ワークショップのあるあるです。
何回ローラーをコロコロしても、全くインキが乗りません!

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ぼんやり浮かび上がる像・・・・・

原因は恐らくインキが硬すぎるため。
亜麻仁油という、油絵の具を溶かす液を使い、柔らかくしてあげます。

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亜麻仁油(左)ちょっと垂らして、ねりねりねり~

すると見事…!

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黒々と乗りました!おめでとうございます!
ワークショップは4箇所のインク台を設けていますが、インクが良く乗る台と乗らない台があります。この見極めもポイントの一つかもしれません!?

■その3 背景がモコモコしている

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紙の相性かと思いきや、どうやらプレスの圧が弱いため起こる現象だそうで、圧を強くし再チャレンジ!!

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モコモコが消えスッキリ!!


チャレンジャー現る!

以上、心配して見に来てくださった工房の皆さんのおかげで問題解消しました。コロタイパーとして独り立ちするにはまだまだ経験が必要だなあと噛み締めます。

が、しかし! 社員展も4回目になると、今までと同じでは飽き足らないつわものも。今回東京オフィスのスタッフたちからは、初のカラー作品群が参戦! 今までにない意欲作が出品されることになりました。

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なんと、モノクロ刷の上に、水彩色筆ペンを駆使し、手彩色した作品です!



以上、写真の良さはもちろん、細やかな刷り味、チャレンジ精神も必見の52作品が揃う本展は、社員皆、バリバリ賞を狙いに来ています。笑 ちょっと恥ずかしいぐらい粒ぞろい。どうぞおたのしみに!

投票にご参加下さった方には、コロタイプ絵葉書を1枚プレゼントいたします!
あなたの貴重な一票を、どうかよろしくお願いいたします。社員一同お待ちしております。お近くにお越しの際は、是非お立ち寄りご投票くださいませ!

会期 2016年6月23日(木)~7月15日(金)
11:00~18:00 ※土・日曜日、休廊

お問い合わせ先 株式会社便利堂 075-231-4351(代表) ※平日9:00~18:00
便利堂ホームページ http://www.benrido.co.jp/
Twitter @kyotobenrido

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HARIBAN AWARD 2016 参加作品募集中!

Posted by takumi suzuki on 15.2016 未分類   0 comments   0 trackback
締切まであと2週間! ご応募お待ちしています!

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https://benrido-collotype.today/competition/submit/

■「Hariban Award」プロジェクトとは?
「Hariban Award」プロジェクトは、広く世界からコロタイプで作品を作ってみたい写真家やクリエイターにエントリーしてもらい、最優秀者は工房のある京都に招待され、滞在しながら自分の思い描くプリント、あるいは新たな発見となるプリントを職人と共に作り上げるという、便利堂コロタイプ工房でしか味わえない体験ができます。

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Marc Feustel

■HARIBAN AWARD 2016 審査委員長 マーク・フューステル氏からのコメント 

「HARIBANAWARDでは特に決まった作品や、特別な題材や手法を求めていません。求めているのは多様性です。革新的でコロタイプの限界を押し広げる作品を求めています。私が見たい作品は、コロタイプが可能な強みを生かす範囲で、コロタイプを新しい方向へ連れて行くような作品、見たこともない印刷技術を使用している作品です。

便利堂について面白いのは、写真創世記の技術を使用し、21世紀の技術と結び付けていることです。そういった考え方に基づいた作品、非常に現代的な考え方とをむすびつけるもの、それが今回求められている作品かもしれません。古い技術の強みと現代的な考え方をミックスしようというのは非常に面白いことです。」

インタビュー映像はこちら


■京都に招待され、職人とともにコロタイププリントを制作できます
最優秀賞受賞者は、主催者の経費負担(渡航費、滞在費)で2週間の京都滞在をしていただけます。この期間中、工房にて職人とのコラボレートでコロタイププリント8作品を制作。制作したプリントは主催者から受賞者に寄贈されます。また、受賞作品(最優秀賞および審査員特別賞)を収録した公式カタログ(作品集)を贈呈します。


■来年の京都グラフィーで作品発表の機会が与えられます
2017年春には、京都グラフィーのアソシエイティッド・プログラムとして制作した作品を展示公開します。

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HARIBAN AWARD 2014 最優秀賞受賞 Awoiska van der Molen  くわしくはこちら

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HARIBAN AWARD 2015 最優秀賞受賞 Antony Cairns  くわしくはこちら


■推薦のことば

サイモン・ベーカー氏 Dr Simon Baker
(英国国立美術館テートモダン 写真・国際美術部門チーフキュレーター)

「コロタイプの持つ不動の美しさや複雑さ、様々な奥行きや色彩に反応できる力は現在でも重要です。現代の写真作品と、プリント過程に熟達している技法との融合は非常に独特なものであり、それが未だに可能な場所は世界中を見てもほんのわずかにしか存在していません。
若手の写真家を便利堂に招待し便利堂のスタッフの方々と作業する利点は、彼らエキスパート達とアイデアや専門知識を交換できることです。自分の作品をまだ模索していて、印画技法に興味があり、もしかするとすでに様々なモノクロプリント技法やカラープリント技法を試行錯誤しているような人には素晴らしい経験となることと思います。また、この経験の最大の利点は、通常ではあり得ない便利堂の熟練技師と経験を共にできることです。このコンペに入選するとコロタイプで素晴らしい作品を作るだけでなく、自分の作品の制作を新たな視点で見る機会も与えられると思います。」


■開催概要

応募受付期間: 2016年4月16日-6月30日        
テーマ:特定のテーマは設定しません
応募作品:モノクロ写真作品(アナログ、デジタル問わず)
応募資格:一切問いません
応募点数:12点
参加費用:5000円
審査方法:画像データによる第1次審査および第2次審査
賞:最優秀賞(1名) :
主催者の経費負担(渡航費、滞在費)にて2週間の京都滞在。この期間中、工房にて職人とのコラボレートでコロタイププリント8作品を制作。制作したプリントは主催者から受賞者に寄贈されます。また、受賞作品(最優秀賞および審査員特別賞)を収録した公式カタログ(作品集)を贈呈します。2017年春には、京都グラフィーのアソシエイティッド・プログラムとして制作した作品を展示公開します
審査員特別賞(若干名):受賞作品を収録した公式カタログを贈呈します
工房賞(1名):受賞作品を収録した公式カタログを贈呈します

展示会期:2017年4月中旬-5月中旬
展示場所:京都市内
主催:HARIBAN AWARD 2016事務局
共催:KYOTOGRAPHIE
後援:京都市、一般社団法人 匠文化機構

■審査員

審査員は、下記の専門家の方々が選ばれています。(敬称略)

■Marc Feustel / France STUDIO EQUISディレクター、インディペンダント・キュレーター
■Peter Barberie / U.S.A フィラデルフィア美術館 Alfred Stieglitz Center写真部門キュレーター
■竹内万里子 / Japn 京都造形芸術大学准教授・写真批評家
■イトウツヨシ / U.S.A. 写真センター「Project Basho」プログラム・ディレクター

ご応募はこちらまで! 締め切りは今月30日です!

https://benrido-collotype.today/competition/submit/

プロフィール

takumi suzuki

Author:takumi suzuki
【コロタイプの過去・現在・未来。創業明治20年の京都 便利堂が100年以上にわたって続けているコロタイプ工房より最新の情報をお届けします】
Japanese:www.benrido.co.jp
English:www.benrido-collotype.today

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