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Japonismes2018参加企画 『コロタイプによる琳派の美』展をパリで開催中!

Posted by takumi suzuki on 22.2018 【今日のコロタイプ】    0 comments   0 trackback
昨年に引き続きPARIS PHOTO 2018にも参加!

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皆さま、こんにちは!
ジャポニスム展担当の清です(上掲写真左)。この度、便利堂主催で、コロタイプの伝統と技術を紹介する展覧会をパリで開催することとなり、11月13日より展示が始まりました。さらに今回は、普段国内でおこなっているコロタイプワークショップも海外出張しましたので、それらの様子をご紹介します!

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まずはその前に、本展に先だって6日から開催されたパリフォトに昨年に引き続き参加しましたので、そのご報告から。
今年で22回目を迎えたパリフォトですが、便利堂は出版社セクションの「SE23」にブースにて出展し、深瀬昌久と2014年のハリバンアワード受賞者アヴォイスカ・ヴァン・デル・モレンとバスティアン・ウッド各氏の新作プリント、そしてソール・ライター、ラルティーグ、スティーヴン・ギル、植田正治、山本昌男各氏のポートフォリオを二卓のテーブルと壁面を使ってすっきりと展示することで、直に対話しながら接客ができる空間にしました。

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パリフォト担当者からの報告によると、今回のブースの場所が去年と同じスポットでわりと奥の方にあったにもかかわらず間口が広かったことと、そして去年訪れたヴィジターたちが覚えていてくれていたこともあって多くの人々がコンスタントに足を止めてくれ、持参した350冊の英文カタログも最初の2日間でほとんどなくなってしまったほどで、アカデミーの受講に関しての問い合わせも多数受けたとのことです。

また、便利堂の認知度が確実に上がっているということ、そしてコロタイプという技法とハリバンアワードに高い関心が集まっていることが今回のフェアを通してひしひしと感じられ、それを反映するかのように多くの著名な写真家たちと今後のプロジェクトに関してのミーティングも行うことができとても有意義だったとのことです。次の海外フェアの出店は来年2月にロッテルダムを予定しています!

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パリ日本文化会館(MCJP)1階ロビーをお借りして展示を行いました。入口を入ると、受付カウンター越しに風神雷神がお出迎え!

さて、本題です! Japonismes2018とは、日本とフランスの両国が連携し、芸術の都フランス・パリを中心として展覧会や舞台公演、その他さまざまな文化芸術を約8ヶ月間にわたって紹介する、大規模な複合型文化芸術イベントです。これは2016年5月に安倍総理大臣とフランスのオランド大統領(当時)の合意により実施が決定され、日仏友好160年を迎えた今年、7月から開催されています。Japonismes2018についてはこちら⇒公式HP

今回便利堂による展覧会が開催されている「パリ日本文化会館 La Maison de la culture du Japon à Paris」(MCJP)は、1997年に開館した世界最大の日本文化センターで、イベント期間中は情報を発信するセンター的役割を担っています。また「縄文-日本における美の誕生」展や「藤田嗣治」展などの展覧会も行われるなど、Japonismes2018の“中心地”とも言える場所です。

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『コロタイプによる琳派の美』展 紹介ページ(MCJPのHPより)

コロタイプは、1855年にフランス人のアルフォンス・ポアトヴァンによって原理が発見され、その後ドイツで実用化されました。しかし他の印刷技術が台頭すると、次第にコロタイプは世界からその姿を消していき、現在ではフランス国内でもコロタイプを知っている人は少なくなってしまいました。そのため、フランスの地で生まれ日本で発展したコロタイプを、このJaponismes2018に合わせ便利堂が主体となり、再びフランスの皆さまに技術と伝統を、日本の美「琳派」作品と共にご紹介しようというのが今回の眼目です。

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現在パリのチェルヌスキ美術館では「京都の宝―琳派300年の創造」展が開催しており、俵屋宗達の『風神雷神図屏風』がヨーロッパ初公開されていることから、そのサテライト展示として『風神雷神図 尾形光琳 夏秋草図 酒井抱一 筆』両面復元屏風を中心に、便利堂がこれまでに制作した琳派のコロタイプ複製を展示しています。さらに近年のコロタイプの活用の取り組みを紹介するため、写真のコロタイプ・プリントも展示しています。

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便利堂が主催する海外の展示は今回が初めてで、直前まで多くの困難がありましたが、無事に搬入を終え展示することができました。開催直後は人が少ないかと思っていましたが、館の入り口正面に風神雷神図が見えることや、同館の上の階で縄文展を開催していることなどから、多くの人に興味を持ってご覧いただいています。オープン数日で日本から持ってきた展示用のパンフレット類がほとんどなくなるなど予想以上の来場者数で、展示担当者としては嬉しい悲鳴を上げているほどでした…!もちろん、その後すぐに日本からパンフレット類を送り、既に補充してあります!

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さらに11月15日~17日の3日間は、同じフロアでコロタイプワークショップを実施しました。以前、ジュネーブで初めて開催して以来、2回目となります。今回は、“ジャポニズム”の代表的な作品である葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」と、便利堂と関係のある、パリにあるギメ東洋美術館所蔵の明治期に撮影された「サムライ」の写真を題材に選択。とくに葛飾北斎の「神奈川沖浪裏」は、黒、茶、青、3色のインクを用意し、海外はもとより、手刷りワークショップでは初の多色刷りプリントをおこないました。

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初の試み、体験ワークショップでの多色刷

担当のマイスター山本は、「せっかくの海外ワークショップだからこそ来た人たちに喜んでもらいたい!」と気合十分、用意十分で、初日の準備段階からお客さんが来るなどの大人気!正直、どれくらいの人が来てくれるかと心配していましたが、実際に始まってみると3日間ほとんど人が途切れることが無いほどの大盛況で、常に人だかりの中でワークショップをしていました。

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何よりも印象深かったのは、ワークショップを体験する多くの人が笑顔だったことです。大人から子どもまで、見に来ては次々と「体験させてほしい!」と言ってくださり、コロタイプの仕組みについても興味深く聞いていました。また展示についても、熱心に見ている方が多く、いらっしゃった方からは「これがプリントなんて信じられない」といった言葉や、「まるで今描かれたかのようにリアルだ」という言葉を聞くことができ、コロタイプについての質問も多くされ、フランスという国の美術やアート、そして工房や技師に対しての情熱と愛情を感じました。

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便利堂主催の『コロタイプによる琳派の美』展は、12月1日(土)まで開催しております。パリにお住まいの方や、近くにいらっしゃった方は、ぜひご覧ください!

【展覧会概要】
展覧会名:『コロタイプによる琳派の美』 日時:2018年11月13日(火)-12月1日(土) 12:00-20:00
   ※日曜、月曜は休館日
場所:パリ日本文化会館(101 bis Quai Branly, 75015 Paris, France) 
展覧会のHPはこちらから⇒https://www.mcjp.fr/ja/agenda/lart-du-collotype-jp


秋季ギャラリー展『コロタイプで観る明治期の日本ーーギメ東洋美術館写真コレクションより』展

Posted by takumi suzuki on 17.2018 【コロタイプギャラリー】   0 comments   0 trackback
後期展示無事閉幕しました!

2018年11月1日(木)ー11月16日(金)@便利堂コロタイプギャラリー

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 こんにちは!コロタイプギャラリー運営担当の溝縁です。
 空高く金色の銀杏の葉が舞う季節になりました。毎日気持ちよく過ごしながらも、寒〜い冬がやってくるなと、気が引きしまる毎日です。皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 コロタイプギャラリーでは、11月1日(木)から11月16日(金)の間、「コロタイプで観る明治期の日本ーギメ東洋美術館写真コレクションより」を開催しました。パリで開催中のジャポニスム2018に想い馳せ、フランス国立ギメ東洋美術館と連携して2015年から2017年に便利堂が制作したコロタイプポートフォリオを展示しています。

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 美術館の名前にある“ギメ“とは、エミール・ギメ(Émile Étienne Guimet)という実業家の名前から名付けられています。彼は1836年にリヨンに生まれ、1918年に生涯を閉じるまで旅行を重ね、旅先での収集や美術鑑定を行ったと言われています。旅は地中海から中近東、そしてアジアに及び、その目的は宗教博物館を作ることだったと言われています。その収集品を集めてリヨンに東洋美術館が設立されたのは1879年のこと。その後、ルーブル美術館に収められていた東洋の美術品も合わせて、1889年、パリに「フランス国立ギメ東洋美術館」が開館しました。

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 国立ギメ東洋美術館には、エミール・ギメの意思を継いで、様々な人々が収集した東洋の美術品がコレクションされています。そこには仏像や美術品の他、写真資料も多く収められています。便利堂では、2015年から2017年にKYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭の企画をとおして、国立ギメ東洋美術館と虎屋京都ギャラリーと連携の上、明治時代の日本の風景を捉えた写真で構成されたコロタイプポートフォリオを制作しました。カテゴリーは以下のとおり。
 『侍』 幕末に生きた武士やその武士というイコンがその後どのように変化を遂げていったのか。写真には、徳川家最後の将軍の姿を収めたものから、スタジオで甲冑をつけて弓を射る姿を演出しとらえたもの、甲冑や刀といった武具が骨董として海外からの旅行客に売られている店頭の描写など…今では想像し得ない当時の社会の変動が写し出されています。

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 『茶』いかに日本人の生活に茶を嗜むという行為が根付いているか。そこに描写された人々の生活のワンシーンはとても自然に見えます。茶を運ぶ女中の美しい肖像から、広大な茶畑(背景は富士山!)で新芽を摘み取る茶摘みの風景、写真スタジオで演出された食事場面などは女性の世間話が聞こえてきそうな臨場感です。しかしそれだけではなく、いわゆる儀式として嗜まれた茶会の風景や、花街の豪奢な茶会、そして日本の各所に点在した風情ある茶室の趣も残されています。

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 『愛』秘められた、ある特定の社会で女性の社会的地位がたどった道を垣間見ること。きっと日本であまり目にすることもないのではないだろうかと考えられる遊郭や花街の風景。吉原の大門を写した写真などは、当時の撮影技術では昼間の撮影であったと推測できることから、いわゆる、ステレオタイプのイメージの中にある遊郭とは違った顔を知ることができます。このコレクションに収められた場面の数々からは、一定の社会的地位を取得した当時の大夫や、まなざしの鋭さとどこか遠い場所を望むような花魁の姿、そして、そういった世界観とは別に、三条河原で客と酒を交わしながらくつろぐ京都の芸舞妓の姿が映し出されています。

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 当時、過渡期を迎えた日本は、海外からの旅行者の目にどのように映ったのでしょう。きっと人々は戸惑いと不安定さも抱えながら、大きな社会の変化に期待を膨らませていたかもしれません。その時、珍しい写真機をもって目の前に現れた外国人(もしくは日本人写真家)は、その期待をたたえた体や表情を収めてくれる、新しい時代への架け橋だったかもしれません。写真の一枚一枚は、今のように瞬時には撮影されていません。きっと時間をかけて演出し、一枚のために表情をつくり、心を込めて映ったのでしょう。

 会場に来られたお客様から、『全く知らない時代のことなのに、なんだか懐かしい気がするわね』と感想をいただきました。コロタイプのしっとりとした質感で見る明治期の日本の風景。秋の深まる黄昏の一刻、このポートフォリオを座右に明治時代にタイムスリップしませんか…?

※なお、これらのポートフォリオは便利堂の直営店舗やミュージアムショップ、またオンラインストアでお買い求めいただくことができます。
詳しくはこちら:京都便利堂公式オンラインショップ

【展覧会概要】
日時:2018年11月1日(木)ー11月16日(金) 11:00−17:00
場所:便利堂コロタイプギャラリー (中京区新町通竹屋町通下ル弁財天町302)

プロフィール

takumi suzuki

Author:takumi suzuki
【コロタイプの過去・現在・未来。創業明治20年の京都 便利堂が100年以上にわたって続けているコロタイプ工房より最新の情報をお届けします】
Japanese:www.benrido.co.jp
English:www.benrido-collotype.today

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