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手刷ワークショップ用大判プレス機“BIG SHOT pro”導入!

Posted by takumi suzuki on 18.2014 【コロタイプ、やりませんか collotype academy】   2 comments   0 trackback
まだまだ試行錯誤中です!

big shot 1

いよいよ本日が最終日となりました「第2回 コロタイプ手刷りプリントのおもしろさ」展(@便利堂コロタイプギャラリー)ですが、このコロタイプワークショップで大活躍しているのが小型のレタープレス機です。レタープレス機とは、レター(=文字・活字)などの凸版にプレスをかけて印刷したり、エンボスをしたり、型抜きしたりする機械です。

レタープレス機とコロタイプ刷版と刷上がり

はじめてこのプレス機を入手してテストを行ったのが2012年の3月。このブログのスタートでもありました。それから約2年半の間に、少しずつですがこのコロタイプワークショップの存在も浸透してきたように感じます。⇒はじめてのテストのもよう「レタープレス機でコロタイプしてみました」

そして、さらなる展開を目指して次に導入したレタープレス機が“BIG SHOT pro”です!

656250.jpg

Sizzix社(USA) BIG SHOT pro $399.99  アマゾンや楽天なら税込6万円程度で入手可

従来のレタープレス機と比較するとこんな感じです。

big shot 2

版のサイズは360×310。プリントサイズは、小さいほうのプレス機が絵はがきサイズとすると、BIG SHOTは11×14インチ(B4版程度)ぐらいまではいけるでしょうか。ですので、仕上がったプリントはグッと存在感を増し、見ごたえが出てきます。そのかわり、プリントするのはなかなかコツがいります。

版全体に適正な圧をかけるのがむずかしく、紙にインキが転写できずブツブツ白く抜けたようになってしまいます。そこで圧をかけすぎるとガラス版が割れてしまう。。そんなこんなでなんとかプリントができたテストが下のものです。

番外11

番外22
(いずれも工房のある社屋を撮影してみました)

ちょっと版が軟調ではありましたが、うまく圧さえ調整できれば、そこそこの刷上がりができる手ごたえがありました。もう少し試行錯誤をして、圧調整がスムーズにできるようになれば、ワークショップでの登場はもちろんのこと、自分の手でプリントまで仕上げてしまいたいという本格派の方のご要望にお応えできる日も近いかもしれません。

※通常の絵はがきサイズプレス機を使用しますが、今秋東京でコロタイプワークショップの開催を予定しています。なかなか京都までいけない! という方はぜひこの機会にご参加ください!

詳細は決まり次第、弊社HP http://www.benrido.co.jp/ 店舗Twitter @kyotobenrido 店舗FB 京都便利堂 富小路店 などで告知させていただきます。少人数の参加募集なので、告知を目にしたときはすぐにご連絡ください!



第2回「コロタイプ手刷りプリントのおもしろさ」展、好評開催中!

Posted by takumi suzuki on 11.2014 【コロタイプギャラリー】   0 comments   0 trackback
優秀作品決定!
2014.6.24-7.18 @便利堂コロタイプギャラリー

社長賞1
社長賞は誰の手に!

現在、コロタイプギャラリーでは昨年に引き続き、便利堂社員によるワークショップ成果展「コロタイプ手刷りのおもしろさ」の第2回展を好評開催中です! 本日の朝日新聞朝刊にも取り上げていただきました!

2014_07_11_18_18_44.jpg
朝日新聞7月11日朝刊⇒朝日新聞デジタル記事はこちら

結果発表
「結果発表です!」

当日司会をいたしました平島です。
前回のブログでご案内しておりました展示作品の優秀作の投票期間が先月30日に終了しました。初日の24日から5日間に、社員含め87名の方にご投票いただきました。ありがとうございます! 開票および結果発表は7月1日(便利堂の127回目の創立記念日!)。それでは当日の様子をご報告いたします。⇒前回の受賞の様子はこちら

2014表彰04
結果発表前の様子です。みなさんそわそわしていますね。


☆結果発表☆

スカイプ
今回はスカイプを使い東京オフィスにライブ中継! 臨場感たっぷりです。

出品数52点(+番外2点)⇒全出品作の画像はこちら。投票総数は231票です。前回に引き続き、どれが誰の作品かは・・・分かりません! 東京オフィスにも発表の様子をライブ中継! はたして結果はどうなるでしょうか!

まず最初は、得票数第3位の「グッドプリンター賞」の発表です。今回は同率でお二方が受賞されました。そのうちのひとりは東京オフィスでの受賞です!

3位2

◎グッドプリンター賞(得票数同率第3位・12票)
作品名《休日》
佐藤都美さん(東京・営業スタッフ)

3位1
今年入社の佐藤さん、画面越しの表彰! 受賞者にはそれぞれ賞状と賞品が贈られました。

3位1

◎グッドプリンター賞(得票数同率第3位・12票)
作品名《ラブリー☆パパ2》
本城克彦さん(写真工房・カメラマン)

3位2
受賞2連覇の本城さん(カメラマン歴19年)

本城さん、「ラブリー☆パパ」シリーズ第2弾で、見事昨年に引き続いての受賞でした。おめでとうございます!

続いては開催事務局が選ぶ「ユニーク賞」です。

ユニーク賞

◎ユニーク賞(得票数には関係なく事務局で選びました)
作品名《オリオンズ☆》
尾崎正樹さん(コロタイプ工房・印刷技師)

ユニーク賞
タイツが似合う尾崎さん(コロタイプ歴11年) 作品中央が本人です。

かつて自身がボーカルとして活動していた「失神GS(グループサウンズ)バンド」オリオンズ(現在は解散)の雄姿をとどめた貴重な一枚が受賞しました。

続きまして、投票数第2位の「敢闘賞」の発表です。

2位

◎敢闘賞(得票数同率第2位・13票)
作品名《タンク》
鈴木あさかさん(東京・営業スタッフ)

2位
ipadの向こうで歓喜する鈴木さん(営業歴5年)

佐藤さんに続き東京オフィスから二人目の受賞という快挙! 昨年は順当にカメラマンやコロタイプの技術者の受賞が顕著でしたが、今年の傾向はちょっと違うようです。やはり開催2年目で全社員の腕も上がってきたのでしょうか。

次は社長が独断と偏見で選ぶ「社長賞」です。

社長賞

◎社長賞(社長の独断と偏見で選びますが、ちなみに9票はいっています)
作品名《地球》
庄司 睦さん(京都・営業スタッフ)

社長賞
庄司さん(営業歴2年) 「いつも怒られてばかりなので、たまにはこんなこともないとね!(社長談)」 

最後まで粘ってコロコロされていたので感動の受賞でした。

いよいよ最優秀賞です。

1位

◎最優秀賞(得票数第1位・15票)
作品名《優しい眼差し》
吉谷昌子さん(京都国立博物館ミュージアムショップ・スタッフ)

1位
吉谷さん(スタッフ歴1年) 昨年の寺谷さんに続き京博スタッフ2連覇! ミュージアムショップから駆けつけていただきました!

若かりしお母様の優しい面影を写しとった一枚が、コロタイプのあたたかい風合いでノスタルジックに仕上がった美しい作品が皆の心をとらえたようです。

受賞者にはそれぞれ賞状と賞品が授与されました。みなさん、おめでとうございます!
今回も票が割れに割れ、全52作品がまんべんなく得票。営業、カメラマン、工房、ショップスタッフと部署に左右されない投票結果となりました。

さて・・・受賞を逃してしまいました。
表彰式を終え、悔しい~!と思いきや案外そうでもなく、お気に入りの一枚が完成したことの嬉しさでいっぱいです。来年のワークショップが楽しみです。


☆原画と比較☆

各受賞作の製版段階の画像がこちらです。

3-2

3-1

ユニーク

2

社長

1

受賞作品と比較すると分かりますが、あっさり、サッパリしているモノクロの写真が、コロタイプで刷ることによって温かみが増しているように感じられます。本展示には、フイルムで撮影した昔の写真をコロタイプで表現したものもあれば、デジカメや携帯電話で撮った写真をコロタイプにしたものもあります。撮影方法は何であれ、コロタイプの独特の雰囲気を全作品から感じることができるのは不思議だと思いませんか。

ワークショップを体験して改めて感じましたが、この温かみは、風合の異なる紙を見定め、納得のいくまでインキを刷り重ねることによって生まれる温かみなのだと思います。そんな温かさと刷り手の個性に包まれたコロタイプギャラリー。展示は18日まで続きます。お近くを通りかかった際は、是非一度いらっしゃってくださいませ。お待ちしております。

会期   2014年6月24日(火)~7月18日(金) 12:00~19:00  ※土・日曜日は休廊。
     
お問い合わせ先 株式会社便利堂 075-231-4351(代表) ※平日9:00~18:00
便利堂ホームページ http://www.benrido.co.jp/
Twitter @kyotobenrido


☆初参加者の感想☆

「普段コロタイプ印刷の作業を見ているだけで実際自分で直接手刷りをしてみると、インキの入れ方、調子の出し方等、どの様に理想の形に刷れたら良いのかと、いかに工夫を凝らし印刷することが難しいか、身をもって知りました。しかしとても新鮮で楽しみながら刷ることができました。貴重な経験をさせて頂いたと思っております。(コロタイプ製版 西澤)」

「とても楽しかったです! なので、次回はもっと個性的な写真でコロタイプの魅力をもっと理解したいです。その時には身内や友人をギャラリーに呼んで少しでもタイプの素晴らしさを伝えたられたらなと考えています。(デリバリー 金原)」

「コロタイプ印刷の奥深さに引き込まれました。紙の種類、ローラーを動かすスピード、力加減、インクの量。その組み合わせによって、毎回違った刷りあがりになるのがとても面白かったです。なにより印象に残ったのは、職人さんたちの華麗なるローラーさばきでした。「あれ、けっこう簡単?」と実際にやってみると、出来の違いに驚嘆。身を以て「職人技」の意味を知った、いい機会となりました。お忙しいところこのような機会を設けてくださった皆様に、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。(東京・営業 佐藤)」

「版にインクを乗せるたびに、そして回数を追うごとに、作品の表情が変わるさまは、まるで魔法のようでした。今まで、白、黒、灰色がこれほどまでに美しいと感じたことはなかったです。すっかり魅了されてしまいました。無彩色なのにカラフルな印象を受ける、不思議な写真が生まれるのは、コロタイプの繊細さゆえでしょうか。この、美しく、優れた技法を、とにかく大切に残し、後世に伝えていかなければと強く感じました。

今回、コロタイプ印刷の仕組みを実際に体験できたことは、非常に楽しく、有意義な経験でした。店頭で「コロタイプって何ですか?」とご質問をいただいた際に、以前よりもお客様にコロタイプの魅力、見どころをいきいきと伝えることが出来るようになりましたし、お客様にも強い関心を持っていただけることが増えたように感じます。

コロタイプの魅力と、そしてその背景にある、工房の方々の職人技と熱意を、様々な形で多くの人に伝えていきたいです。
最後になりましたが、こだわりの強い私に、時間の限り、何度も挑戦させてくださった工房長をはじめ、お忙しい中、このような素晴らしい機会を設けてくださった工房の皆様、そして事前準備を行ってくださった皆様に、心より、感謝申し上げます。本当にありがとうございました。(東京・営業 衣斐)」

「印刷工房の印刷補助として毎日職人さんたちの作業を間近に見ていますが、 インクの硬さやインクののせ具合等、やはり感覚が掴めるまで大変難しいことがわかりました。刷り上がった作品を見て職人さんたちにもっと深い黒がほしいね、もっと柔らかいインクを使えばよかったね等のたくさんのアドバイスを頂き、もっとこうしてみたい、またやりたい!という気持ちが増しました。

そしてコロタイプモノクロ印刷特有の黒の幅広い階調表現の美しさに改めて感動しました。1枚1枚の写真に合わせたインキングの仕方で丁寧に刷りあげるコロタイプの魅力に吸い込まれ、黙々と作業ができ、たくさん刷れて大満足でした。今回は京都でのワークショップのお手伝いもさせていただいたので、普段お話する機会の少ない他の部署の方々ともたくさんお会いすることができたので、それも合わせてとても楽しい時間を過ごせました。ありがとうございました。(コロタイプ 白水)」

「今回初めてコロタイプワークショップに参加いたしました。とにかく感じたこと、それは「めっちゃ難しい!」です。原版の準備が出来るとローラーにインクをなじませて原版に塗って行くのですが、均一に塗ることがなかなかできません。ローラーを早く動かすとインクが取れてしまいます。

逆にゆっくりうごかすと、どこかで力が抜けるのかガタガタしたインクの付きになってしまいます。それで工房の職人さんに修正していただくのですが、あっという間に美しいインクのノリになるのです。職人さんの長年の経験と技の力に深く感銘を受けました。何度も何度もやってなんとか一人で刷ったものが出来たのですが、はがき以上の大きなものでは自分では出来なかっただろうと思います。とても楽しいワークショップでした。ありがとうございました。(京博ショップ 吉谷)」

「今回初めてコロタイプ・ワークショップに参加させていただきました。実際に自分でインクを伸ばしローラーでインクをのせプリントすると、刷った回数や紙質によって作品の表情が変わるのがとても面白かったです。それと同時に、インクの扱いの難しさ・繊細さを実感する事ができ、改めて工房の方々の技術の素晴らしさに驚かされました。

また、入社の際にコロタイプ印刷について工房にて教えていただく機会がありましたが、実際に自分で印刷してみることで、コロタイプの商品がどのような過程を経て完成しているのか、よく理解することができました。今回のワークショップでは大変貴重な体験をさせていただきました。また次回も、ぜひ参加したいと思います。(商品センター 星野)」

「コロタイプが具体的にどの様に刷られているのかという過程の一部分を体験する事が出来た、とても良い時間でした。
その都度インクの乗せ方で出来上がりが随分違い、思うように刷る事が難しい印象を受けました。でもその難しさが、コロタイプ独特の繊細さや暖かい表現を生み出しているのだなと感じます。何よりも工房の方々は納得の行くまでお付き合い頂き、日々、コロタイプに対するこだわりを垣間見た気が致します。ありがとうございました。(ショップ沙羅の木 森中)」

「コロタイプ印刷のワークショップ楽しく体験させて頂きました。刷るというシンプルな作業から作品が出来上がる過程により、最古の写真技法を体験しているのだと実感できました。実際、自分の撮影した写真がコロタイプ印刷でどのように再現されるのか興味深く、刷り直し、紙の変更から生まれる変化も楽しめました。自分の拙い作業を通して、普段作業をされている工房のみなさんの技術、熱意があってこそコロタイプ印刷の作品がを出来上がっていくのだと垣間見えた気が致しました。(ショップ沙羅の木 廣川)」



プロフィール

takumi suzuki

Author:takumi suzuki
【コロタイプの過去・現在・未来。創業明治20年の京都 便利堂が100年以上にわたって続けているコロタイプ工房より最新の情報をお届けします】
Japanese:www.benrido.co.jp
English:www.benrido-collotype.today

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