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春季企画展開催中! ハリバンアワード歴代最優秀賞受賞作品を一堂に。
HARIBAN AWARD Grand Prize Winning Works 2014-2020
会期:2022年4月22日(金)~2022年6月10日(金)@便利堂コロタイプギャラリー

みなさんこんにちは! 便利堂コロタイプギャラリーでは、春季企画展として新しい展示がスタートしました。「HARIBAN AWARD Grand Prize Winning Works 2014-2020」と題し、便利堂が主宰する写真コンペティションHARIBAN AWARDのこれまでの最優秀賞受賞者7名による作品を一堂に展示します。展示を担当された清さんにお話しをお聞きしました。

―――4月に募集が始まったハリバンアワードは今年で9回目となります。
「早いですね。今回のギャラリー展示のようにこれまでの受賞者の作品が一度に見られる機会は、実はあまりありません。2018年にハリバンアワード5周年を記念した展示以来、二度目となります。」

―――ご存知ない方のためにハリバンアワードについて聞かせてください。
「ハリバンアワードは、コロタイプと現代の写真作家をつなげる取り組みです。便利堂では明治38年にコロタイプ工房を設立以来、100年以上にわたり技術を継承してきました。「コロタイプ」とは160年以上前にフランスで生まれた古典写真技法のことです。現在普及している技術ではけっしてできない独自の表現が可能ですが、世界的に見るとコロタイプは衰退の一途をたどっているため、現代においては非常に希少なものとなりました。便利堂ではそうした面をあえて「コロタイプの強み」ととらえ、今を生きる作家のみなさんに「古くて新しい表現方法」として使ってもらうことで技術の継承につなげたいと考えています。」
⇒HARIBAN AWARD HP: www.benrido.co.jp/haribanaward

第1回(2014年)受賞作品 "Sequester" Awoiska van der Molen

第2回(2015年)受賞作品 "LDN_EI" Antony Cairns
―――世の中には数多くの写真コンペティションがありますが、こうした取り組みは珍しいでしょうね。
「ハリバンアワードで最優秀賞に選ばれたら、京都にある便利堂のコロタイプ工房に招待され、技師と一緒に作品を制作する権利があたえられます。今となっては希少な技術を体験してもらえるという点で、唯一無二のコンペティションだと思います。コロタイプ技術を継承してきた熟練の職人と、古くから芸術が培われてきた京都という場所で、たがいに意見を交わしながら一緒に作品を制作することができる。これはこのコンペティション最大の魅力のひとつでしょう。」

第3回(2016年)受賞作品 "Campo Aberto" Claudio Silvano

第4回(2017年)受賞作品 "Night Procession" Stephen Gill
―――自分の作品がコロタイプでプリントされることで新しい表現に出会える。作家の方もコロタイプの表現力に驚かれるかもしれません。
「作品はいわば作家自身の表現です。しかし、受賞者の作品は、コロタイプ工房の技師が作家本人と何度も意見を交わしながらプリントします。サイズも質感も紙も、すべて作家と技師がやりとりを繰り返しながら作り上げるんです。工房のプレス機でプリントされ、作家と技師が何度も刷り上がりをチェックし、校正を繰り返して作品が生まれます。つまり、もともとすてきな写真作品の魅力が、コロタイプによって最大限にまで引き出されるということです。今回の展示では、そんなコロタイププリントの質感にも注目してお楽しみいただきたいですね。」


第5回(2018年)受賞作品 "On Sleeping and Drowning" Esther Teichmann
―――ハリバンアワードはプロ・アマチュア問わずご応募いただけますね。
「写真作品を制作するすべての人に開かれたコンペティションです。毎年、審査員には世界的に写真の分野で広く活動される著名な方々にお願いしています。写真を知っている人からすると驚くような、そうそうたる顔ぶれです。プロの方はもちろんですが、アマチュアの方でも、自分の写真作品をそういった方々に見てもらえるというのはまたとない機会だと思います。」


第6回(2019年)受賞作品 "Borders of Nothingness - On the mend" Margaret Lansink
―――それでは最後に、今回の展示の見どころを教えてください。
「展示の準備を進めるにあたり作品を改めて見直しましたが、どの作品にも作者の想いや意図が、さまざまなアプローチでとてもユニークに表現されていると感じました。それは作品をぱっと見ただけではわからないかもしれません。だからこそ、ぜひ作品の前で立ち止まって見てほしいですね。じっくりと作品を眺めてみると次第に作品が広がっていくように見えるのではないかと思います。見終わったあとに「あの表現はおもしろいな」「あの作品ってなんだったんだろう」などと振り返ってもらえたらまた一段とおもしろさが深まるかもしれません。」


第7回(2020年)受賞作品 "Entanglement 1&2" Maude Arsenault
―――展示をご覧いただいたあとに、ハリバンアワードのカタログもお手に取っていただきたいですね。
「そうですね。一冊ずつ手作業で作られた、他にはないすばらしいカタログです。会場でご覧いただいた作品はすべてこちらに掲載されています。英語表記ですが、日本語訳もお付けしています。作家や作品についての詳しいテキストも掲載されているので、ぜひ手に取ってごらんください。」

―――手元にあることがうれしくなるような自慢のカタログです。ぜひ会場でごらんください。みなさまのお越しをお待ちしています!

第8回(2021年)の受賞者はTarrah Krajnakさん。現在展示プリントを作成中。本年中の個展開催を予定してます。
第9回となるHARIBAN AWARD2022は、現在応募作品募集中!(6月15日まで) 詳しくはHARIBAN AWARD HPまで
◆
「HARIBAN AWARD Grand Prize Winning Works 2014-2020」展
会期:2022年4月22日(金)~2022年6月10日(金)
時間:平日10:00-17:00
休廊日:土日祝日 ・全日12:00-13:00
入場:無料
会場:便利堂本社1FコロタイプギャラリーⅠ&Ⅱ(京都市中京区新町通竹屋町下ル弁財天町 302)
主催:株式会社便利堂/後援:京都市
会期:2022年4月22日(金)~2022年6月10日(金)@便利堂コロタイプギャラリー

みなさんこんにちは! 便利堂コロタイプギャラリーでは、春季企画展として新しい展示がスタートしました。「HARIBAN AWARD Grand Prize Winning Works 2014-2020」と題し、便利堂が主宰する写真コンペティションHARIBAN AWARDのこれまでの最優秀賞受賞者7名による作品を一堂に展示します。展示を担当された清さんにお話しをお聞きしました。

―――4月に募集が始まったハリバンアワードは今年で9回目となります。
「早いですね。今回のギャラリー展示のようにこれまでの受賞者の作品が一度に見られる機会は、実はあまりありません。2018年にハリバンアワード5周年を記念した展示以来、二度目となります。」

―――ご存知ない方のためにハリバンアワードについて聞かせてください。
「ハリバンアワードは、コロタイプと現代の写真作家をつなげる取り組みです。便利堂では明治38年にコロタイプ工房を設立以来、100年以上にわたり技術を継承してきました。「コロタイプ」とは160年以上前にフランスで生まれた古典写真技法のことです。現在普及している技術ではけっしてできない独自の表現が可能ですが、世界的に見るとコロタイプは衰退の一途をたどっているため、現代においては非常に希少なものとなりました。便利堂ではそうした面をあえて「コロタイプの強み」ととらえ、今を生きる作家のみなさんに「古くて新しい表現方法」として使ってもらうことで技術の継承につなげたいと考えています。」
⇒HARIBAN AWARD HP: www.benrido.co.jp/haribanaward

第1回(2014年)受賞作品 "Sequester" Awoiska van der Molen

第2回(2015年)受賞作品 "LDN_EI" Antony Cairns
―――世の中には数多くの写真コンペティションがありますが、こうした取り組みは珍しいでしょうね。
「ハリバンアワードで最優秀賞に選ばれたら、京都にある便利堂のコロタイプ工房に招待され、技師と一緒に作品を制作する権利があたえられます。今となっては希少な技術を体験してもらえるという点で、唯一無二のコンペティションだと思います。コロタイプ技術を継承してきた熟練の職人と、古くから芸術が培われてきた京都という場所で、たがいに意見を交わしながら一緒に作品を制作することができる。これはこのコンペティション最大の魅力のひとつでしょう。」

第3回(2016年)受賞作品 "Campo Aberto" Claudio Silvano

第4回(2017年)受賞作品 "Night Procession" Stephen Gill
―――自分の作品がコロタイプでプリントされることで新しい表現に出会える。作家の方もコロタイプの表現力に驚かれるかもしれません。
「作品はいわば作家自身の表現です。しかし、受賞者の作品は、コロタイプ工房の技師が作家本人と何度も意見を交わしながらプリントします。サイズも質感も紙も、すべて作家と技師がやりとりを繰り返しながら作り上げるんです。工房のプレス機でプリントされ、作家と技師が何度も刷り上がりをチェックし、校正を繰り返して作品が生まれます。つまり、もともとすてきな写真作品の魅力が、コロタイプによって最大限にまで引き出されるということです。今回の展示では、そんなコロタイププリントの質感にも注目してお楽しみいただきたいですね。」


第5回(2018年)受賞作品 "On Sleeping and Drowning" Esther Teichmann
―――ハリバンアワードはプロ・アマチュア問わずご応募いただけますね。
「写真作品を制作するすべての人に開かれたコンペティションです。毎年、審査員には世界的に写真の分野で広く活動される著名な方々にお願いしています。写真を知っている人からすると驚くような、そうそうたる顔ぶれです。プロの方はもちろんですが、アマチュアの方でも、自分の写真作品をそういった方々に見てもらえるというのはまたとない機会だと思います。」


第6回(2019年)受賞作品 "Borders of Nothingness - On the mend" Margaret Lansink
―――それでは最後に、今回の展示の見どころを教えてください。
「展示の準備を進めるにあたり作品を改めて見直しましたが、どの作品にも作者の想いや意図が、さまざまなアプローチでとてもユニークに表現されていると感じました。それは作品をぱっと見ただけではわからないかもしれません。だからこそ、ぜひ作品の前で立ち止まって見てほしいですね。じっくりと作品を眺めてみると次第に作品が広がっていくように見えるのではないかと思います。見終わったあとに「あの表現はおもしろいな」「あの作品ってなんだったんだろう」などと振り返ってもらえたらまた一段とおもしろさが深まるかもしれません。」


第7回(2020年)受賞作品 "Entanglement 1&2" Maude Arsenault
―――展示をご覧いただいたあとに、ハリバンアワードのカタログもお手に取っていただきたいですね。
「そうですね。一冊ずつ手作業で作られた、他にはないすばらしいカタログです。会場でご覧いただいた作品はすべてこちらに掲載されています。英語表記ですが、日本語訳もお付けしています。作家や作品についての詳しいテキストも掲載されているので、ぜひ手に取ってごらんください。」

―――手元にあることがうれしくなるような自慢のカタログです。ぜひ会場でごらんください。みなさまのお越しをお待ちしています!

第8回(2021年)の受賞者はTarrah Krajnakさん。現在展示プリントを作成中。本年中の個展開催を予定してます。
第9回となるHARIBAN AWARD2022は、現在応募作品募集中!(6月15日まで) 詳しくはHARIBAN AWARD HPまで
◆
「HARIBAN AWARD Grand Prize Winning Works 2014-2020」展
会期:2022年4月22日(金)~2022年6月10日(金)
時間:平日10:00-17:00
休廊日:土日祝日 ・全日12:00-13:00
入場:無料
会場:便利堂本社1FコロタイプギャラリーⅠ&Ⅱ(京都市中京区新町通竹屋町下ル弁財天町 302)
主催:株式会社便利堂/後援:京都市