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工房開設120年記念 野村佐紀子写真展《承前啓後》開催!

Posted by takumi suzuki on 14.2024 【コロタイプギャラリー】   0 comments   0 trackback
4月27日(土)には、作家とともにスペシャルワークショップも
Celebration of the 120th Anniversary of Benrido Collotype Atelier, Sakiko Nomura Photo Exhibition “Shōzen Keigo”
2024年4月1日(月)─6月8日(土)@便利堂コロタイプギャラリー

便利堂工房120年記念_野村佐紀子写真展_1
野村佐紀子氏

 2024年は便利堂コロタイプ工房開設から120年となるのを記念して、写真家野村佐紀子氏が1世紀以上にわたる伝統を受け継いだ現在の工房の風景と職人の姿を写し取り、職人がコロタイププリントで仕上げた作品を展観します。
 本展は、14名の職人のポートレートを含めた約50点の撮り下ろし作品を中心に、総計70点を超える野村佐紀子氏の作品全てをコロタイププリントで展示する、かつてない規模の展覧会です。
 《承前啓後》とは、過去から引き継ぎ、そして未来へ受け渡すこと。職人から職人へと受け継がれた技術。生と死の繰り返しの中で紡ぎ続けられた命。先達たちを偲ぶとともに、これからもこの技術を伝え続けるという思いを墓前の供花に託しました。
 咲いては枯れ、種子となってまた新たな生命を芽吹く花。職人一人ひとり、手から手と使い続けられてきた工房の道具たち、それらが一つの花にも感じられます。ぜひこれらの作品が共鳴する作品世界をご覧いただければ幸いです。

》》 野村佐紀子氏インタビュー 「工房120年展に参加して」

便利堂工房120年記念_野村佐紀子写真展_2


■ギャラリー1

便利堂工房120年記念_野村佐紀子写真展_3

ギャラリー1では、4月1日に便利堂から刊行されたコロタイプ・ポートフォリオ《トロイメライ Träumerei》を中心に、本展に合わせて制作したプリントを展示しています。


1-1.月夜
2024, 5 works, 20.3 x 25.4cm, Collotype, Takeo Matt-color HG

便利堂工房120年記念_野村佐紀子写真展_4

2023年に発表された写真集『月夜』に収録された5作品。ダメージを受けた古いフィルムを用いて撮影された本作は、フィルムが経た時間ごと風景に写りこまれたような不思議な空気をまとっています。作品集では単色で掲載された3作品も、本展示ではコロタイプによってオリジナルのカラーで表現されています。


2.テイタ/ヨシコ ”ヤレ紙コラージュバージョン”
2024, 5works, 680~710×54cm, Collotype, Woodfree Paper ※5作品の中から1作品を2週間ごとに展示します。

便利堂工房120年記念_野村佐紀子写真展_5
写真左(右側のシリーズはトロイメライ)

「ヤレ紙」とは、印刷製造の際に発生し、廃棄されてしまう紙(品質保持のための調整用損紙)です。コロタイプでは、本番のプリントに至るまでの版の調整用として、いろんな仕事で使いまわされるため、さまざまな画像が意図せず刷り重ねられています。野村氏はその偶然が生み出すコラージュに着目し、そのヤレ紙に作品を自ら刷り重ねることによって、新たな作品を生み出しました。


3.トロイメライ Träumerei
2024, 10works, 20.3 x 25.4cm, Collotype, Takeo Matt-color HG

便利堂工房120年記念_野村佐紀子写真展_8


「トロイメライ(Träumerei)」とは、ドイツの作曲家ロベルト・シューマンのピアノ曲でも知られ、「夢」または「夢想」を意味する言葉です。旅の記憶や親密さが混在しながら、どこか白昼夢のようなイメージを連想させるのが特徴となっています。作品タイトルの都市名は、必ずしも二つの写真がそこで撮られたのではなく、今回のポートフォリオのために野村が組み合わせた作品に対して付けたタイトルとなっています。展示された10作品のうち6作品が、コロタイプ・ポートフォリオとして発売中です。

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初回出荷限定で作家サイン入りとなっています。

◆野村佐紀子ポートフォリオ
〈Träumerei〉レギュラー版

オープンエディション 6作品を収録
¥8,800 (tax incl.)


お買い求めはこちら 》》 便利堂公式オンラインショップ

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また、本展を記念して、展示された全17作品が収録された特別版のポートフォリオを限定版で刊行します。

◆野村佐紀子ポートフォリオ
〈Träumerei〉特別版

限定15部
表紙にラピスラズリが埋め込まれた美麗な四方帙入(写真はイメージ)
コロタイププリント17枚入
各プリントにはアーティストによるエディション、サイン入



■ギャラリー2

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ギャラリー2では、野村氏の「供花」のカラー作品を取り囲むように、今回撮り下ろされたポートレートなどの作品が展示されており、ひとつの作品世界が感じられる空間を目ざしました(現在、全作品完成に向けて鋭意制作中)。


1-2.月夜
2024, 2 works, 37.0 x 56.0cm, Collotype, Takeo Miranda Black

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1-3.月夜
2024, 6 works, 37.0 x 56.0cm, Color Collotype, Silk

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写真集『月夜』より、墓前の供花を写した作品。死者に捧げられた花々の、その枯れゆく姿はちょうど生と死の中間に位置しているようにも見え、また新たな命の始まりも感じさせます。今回、作品1-2はモノクロ作品を黒い紙の上にコロタイププリントすることで、新たな表現を試みました。作品1-3の6作品は、絹の上にプリントされています。


5.もうひとつの黒闇 Another Black Darkness
2024, 2 works, 37.0 x 56.0cm, Collotype, Takeo Miranda Black

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本作は、野村氏が初めてソラリゼーションで制作した実験的なシリーズで、写真集では黒い用紙に黒いインクで表現されました。本シリーズは、2015年にフランスにて開催された日本人アーティスト8名によるグループ展「Another Language」展(アルル国際写真フェスティバル)に出展し、世界中の人々より称賛されました。今回は、コロタイプインキ独特の黒色の表現を試みました。


4.承前啓後


2024, 47 works, Collotype

工房開設120年を記念して野村氏が撮り下ろしたシリーズです。本シリーズは、「1.現役と第一線を退いた計14名の職人のポートレート」「2.工房の姿」「3.職人の手」「4.工房ゆかりの寺院」「5.創業家の墓」で構成されています。

4-1. 14名の職人のポートレート Portraits of 14 Artisans
14 works, 37.0 x 56.0cm, 鳥の子 Torinoko Washi Paper

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4-2. 工房の姿 The Atelier
12 works, 37.0 x 56.0cm, Duotone collotype, 鳥の子 Torinoko Washi Paper

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4-3. 職人の手 The Hands of the Artisans
14works, 24.0 x 36.0cm, ヤレ紙再生楮和紙 Kozo Washi Paper made from waste paper

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14名の職人それぞれの手を、ダブルトーンのコロタイプによる深みのあるプリントに仕上げました。


4-4. 工房ゆかりの寺院 Temples Associated with the Atelier
3works, 37.0 x 56.0cm, ヤレ紙再生楮和紙 Kozo Washi Paper made from waste paper

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左:高山寺遺香庵 右:法隆寺金堂内部 


4-5. 創業家の墓 The Tombs of the Founding Family
4works, 37.0 x 56.0cm, ヤレ紙再生楮和紙 Kozo Washi Paper made from waste paper

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■ヤレ紙再生和紙プロジェクト Waste Washi Paper (yaregami) Recycling Project

菊地製紙 古紙再生圧縮1
ヤレ紙を炊いて繊維をほぐしているところ

「ヤレ紙」とは、印刷製造の際に発生し、廃棄されてしまう紙(品質保持のための調整用損紙)です。コロタイプでは、試し刷りで使用した和紙が大量にヤレ紙として廃棄されます。年々、和紙の原料が希少となっている現状から、環境と資源に配慮した取り組みとして、この和紙ヤレ紙をリサイクルし新しい和紙に再生する試みを行っています。本展では、「4.承前啓後 4-3.職人の手/4-4.工房ゆかりの寺院/5-5.創業家の墓」でこの和紙を使用しています。

菊地製紙 古紙再生2
ほぐした繊維に、あらたに楮(こうぞ)の繊維を足して漉き直しているところ

》》 ヤレ紙再生和紙プロジェクトについてくわしくはこちら



スペシャルワークショップ
「野村さんの作品であなただけのコロタイプ写真集を作ろう! 作家とコロタイプマイスターがお手伝いします!」
選んだ野村作品10点をコロタイププリントし、和本に仕上げます。自分が作った自分だけのスペシャルな写真集を制作するワークショップです。
合間合間には作家とマイスターから、今回の展示についてもいろいろとお話しさせていただく予定です。


ぜひみなさんのご参加をお待ちしています。

【開催日】 2024年4月27日(土曜日)
【開催時間】 13:00~17:00
【開催場所】便利堂コロタイプアカデミー(便利堂内)  》》 コロタイプアカデミーについてくわしくはこちら
【募集人数】 定員10名(先着順)
【参加費用】 22,000円(税込)

お申込み、お問い合わせは: info@benrido.co.jp

》》 スペシャルワークショップについてくわしくはこちら


工房開設120年記念 野村佐紀子写真展《承前啓後》
2024年4月1日(月)─6月8日(土)
OPEN: 10:00−12:00 / 13:00−17:00  CLOSED: 日・祝・年末年始
入場無料




プロフィール

takumi suzuki

Author:takumi suzuki
【コロタイプの過去・現在・未来。創業明治20年の京都 便利堂が100年以上にわたって続けているコロタイプ工房より最新の情報をお届けします】
Japanese:www.benrido.co.jp
English:www.benrido-collotype.today

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