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コロタイプギャラリー開設しました!
KG+ KYOTOGRAPHIEサテライト展
植田正治生誕 100 年記念コロタイプポートフォリオ《童暦》
ギャラリーオープン展、盛況のうちに終了!
2013.4.1-5.6 便利堂コロタイプギャラリー


本年4月1日、創業125周年を記念して、便利堂本社1Fに念願のコロタイプギャラリーを開廊しました。
便利堂コロタイプ工房は、明治38年に開設され、本年108年目を迎えます。コロタイプは写真草創期の19世紀中頃に多彩に存在した古典印画技法(オルタナティブ・プリント)の技法のひとつです。現在コロタイプは世界でも希少な技法となっており、日本では唯一京都便利堂のみが多色刷コロタイプ工房を1世紀以上にわたって継承してきました。
明治時代は絵はがきに、大正時代からは古美術の図録に、そして昭和の時代は文化財の複製保存にと、コロタイプは幅広く活用されてきました。150年前とかわらぬ職人の手作業を基本としており、技術の進歩が目まぐるしい現代においては、その技術を知っていただき触れていただく機会は限られていました。コロタイプを身近に感じていただける一助になればとの思いでこのギャラリーを開設しました。

ギャラリー内部
オープン展は、植田正治先生の生誕100周年を記念して、2006年に弊社コロタイプ工房で制作し、便利堂が発行したコロタイプポートフォリオ《童暦》を展観しました。本展は、京都グラフィーのサテライト展のひとつでもありました。

植田正治《童暦》コロタイプポートフォリオ
限定30部 コロタイププリント12枚組 ブックマット装特製化粧箱入 現在の価格1,000,000+税
序文:巌谷國士 監修:金子隆一(東京都写真美術館)、仲田薫子(植田正治事務所)
⇒くわしくはこちら
《童暦》は、中央公論社より「映像の現代」第3巻として1971年に出版された植田正治の写真集に名付けられたタイトル。1955年頃から1970年頃までに撮影されて写真雑誌等で発表されてきた作品群をまとめたもの。「映像の現代」全10巻は、この当時「VIVO」や「PROVOKE」などで活躍していた若い世代の写真家たちを中心に構成されていましたが、この中に当時58歳の植田正治が組み入れられたことでも話題となり、写真家・植田正治の評価における第二ステージの始まりとなった写真集です。山陰地方を舞台に子供たちの姿を通して描かれる春夏秋冬の風景が、植田独自の印画テクニックによって、はかなくも美しい映像世界として作り上げられています。このシリーズより12点を選び、コロタイププリントにしたのがこのポートフォリオです。⇒写真史家・金子隆一先生の推薦文はこちら

収録作品
開催期間中、植田正治ファンの方、京都グラフィー巡りの方、コロタイプに興味のある方など、多くの方々に来廊していただきました。思いがけず、ご近所の皆さんがとても興味を持っていただき応援してくださっているのがありがたく、励みになりました。
このギャラリーの目玉は、部屋の奥に開口された工房の「覗き窓」です。もともとこの部屋は、本社のショールームおよび店舗としてつくられたのですが、その後写真原版庫として使用されていました。ちょうどこの部屋の隣が工房でしたので、壁をぶちぬいて窓を作れば、展示だけでなく工房の様子も見ていただける!ということで、嫌がる工房の職人の皆さんを説得し、施工関係者の方々に無理をお願いして窓を取り付けました。

横に細長い窓。意外と工房全体を見渡せます
![2013_04_01_17_39_17[1]](https://blog-imgs-62-origin.fc2.com/t/a/k/takumisuzuki123/20130524193158877.jpg)
窓から工房をのぞくとこんな感じです

窓の横にはドアも取り付けました
![2013_05_03_18_38_05[1]](https://blog-imgs-62-origin.fc2.com/t/a/k/takumisuzuki123/201305241932015d1.jpg)
ドアを開けるとインキの匂いが立ち込める工房に
残念ながら工房は平日しか稼働していないので、休日に来廊していただいた方には無人の工房をご覧いただくしかないのですが、逆にこのドアから工房をのぞいてもらいインキの匂いをかいでもらうという特典もあったりします。
今後は年に数回企画展を行い、一般公開を行う予定です。
公開情報は
【便利堂ホームページ】http://www.benrido.co.jp/
【Twitter】@kyotobenrido
で随時発信していきます。皆さまのお越しをお待ちしております。

外観(自分たちで壁のペンキ塗りました!)

植田正治生誕 100 年記念コロタイプポートフォリオ《童暦》
ギャラリーオープン展、盛況のうちに終了!
2013.4.1-5.6 便利堂コロタイプギャラリー


本年4月1日、創業125周年を記念して、便利堂本社1Fに念願のコロタイプギャラリーを開廊しました。
便利堂コロタイプ工房は、明治38年に開設され、本年108年目を迎えます。コロタイプは写真草創期の19世紀中頃に多彩に存在した古典印画技法(オルタナティブ・プリント)の技法のひとつです。現在コロタイプは世界でも希少な技法となっており、日本では唯一京都便利堂のみが多色刷コロタイプ工房を1世紀以上にわたって継承してきました。
明治時代は絵はがきに、大正時代からは古美術の図録に、そして昭和の時代は文化財の複製保存にと、コロタイプは幅広く活用されてきました。150年前とかわらぬ職人の手作業を基本としており、技術の進歩が目まぐるしい現代においては、その技術を知っていただき触れていただく機会は限られていました。コロタイプを身近に感じていただける一助になればとの思いでこのギャラリーを開設しました。

ギャラリー内部
オープン展は、植田正治先生の生誕100周年を記念して、2006年に弊社コロタイプ工房で制作し、便利堂が発行したコロタイプポートフォリオ《童暦》を展観しました。本展は、京都グラフィーのサテライト展のひとつでもありました。

植田正治《童暦》コロタイプポートフォリオ
限定30部 コロタイププリント12枚組 ブックマット装特製化粧箱入 現在の価格1,000,000+税
序文:巌谷國士 監修:金子隆一(東京都写真美術館)、仲田薫子(植田正治事務所)
⇒くわしくはこちら
《童暦》は、中央公論社より「映像の現代」第3巻として1971年に出版された植田正治の写真集に名付けられたタイトル。1955年頃から1970年頃までに撮影されて写真雑誌等で発表されてきた作品群をまとめたもの。「映像の現代」全10巻は、この当時「VIVO」や「PROVOKE」などで活躍していた若い世代の写真家たちを中心に構成されていましたが、この中に当時58歳の植田正治が組み入れられたことでも話題となり、写真家・植田正治の評価における第二ステージの始まりとなった写真集です。山陰地方を舞台に子供たちの姿を通して描かれる春夏秋冬の風景が、植田独自の印画テクニックによって、はかなくも美しい映像世界として作り上げられています。このシリーズより12点を選び、コロタイププリントにしたのがこのポートフォリオです。⇒写真史家・金子隆一先生の推薦文はこちら

収録作品
開催期間中、植田正治ファンの方、京都グラフィー巡りの方、コロタイプに興味のある方など、多くの方々に来廊していただきました。思いがけず、ご近所の皆さんがとても興味を持っていただき応援してくださっているのがありがたく、励みになりました。
このギャラリーの目玉は、部屋の奥に開口された工房の「覗き窓」です。もともとこの部屋は、本社のショールームおよび店舗としてつくられたのですが、その後写真原版庫として使用されていました。ちょうどこの部屋の隣が工房でしたので、壁をぶちぬいて窓を作れば、展示だけでなく工房の様子も見ていただける!ということで、嫌がる工房の職人の皆さんを説得し、施工関係者の方々に無理をお願いして窓を取り付けました。

横に細長い窓。意外と工房全体を見渡せます
![2013_04_01_17_39_17[1]](https://blog-imgs-62-origin.fc2.com/t/a/k/takumisuzuki123/20130524193158877.jpg)
窓から工房をのぞくとこんな感じです

窓の横にはドアも取り付けました
![2013_05_03_18_38_05[1]](https://blog-imgs-62-origin.fc2.com/t/a/k/takumisuzuki123/201305241932015d1.jpg)
ドアを開けるとインキの匂いが立ち込める工房に
残念ながら工房は平日しか稼働していないので、休日に来廊していただいた方には無人の工房をご覧いただくしかないのですが、逆にこのドアから工房をのぞいてもらいインキの匂いをかいでもらうという特典もあったりします。
今後は年に数回企画展を行い、一般公開を行う予定です。
公開情報は
【便利堂ホームページ】http://www.benrido.co.jp/
【Twitter】@kyotobenrido
で随時発信していきます。皆さまのお越しをお待ちしております。

外観(自分たちで壁のペンキ塗りました!)

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